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この空のどこかで~  作者: 七色菜月
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受賞式

受賞式の帰り、駅前のベンチに座って ママを待っていたら、雨が降ってきた。そうだ、あの日もこんなふうに 雨が降ってたな。聖也君を待って泣いてたなぁ。ずいぶん前みたいな気がするけど、もうこのまま会えないのかな。気が付くと涙がこぼれてきた。楽しかった、一緒に居るのに寂しかったり、だった一言で泣いたり笑ったり、毎日が本当に新鮮で初めての体験ばかりだった。

顔を見るだけで、嬉しくなったり、声を聞くだけで、気持ちが明るくなったり。聖也君が毎日一緒に居てくれたからだ。目を閉じてみた。聖也君の顔を思い浮かべたかった。「詩穗、久しぶりだな、元気だったか?」聞き慣れた声、顔をあげ目を開けると目の前に聖也君が、立ってた。


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