表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この空のどこかで~  作者: 七色菜月
23/43

嬉しいけど照れくさい。

「ご馳走さま、小百合さんそろそろ行くね~」お客さんが喫茶店のママの事をそう、呼んでいるので、私もそう呼ぶようになっていた。「もう、彼氏と待ち合わせの時間?気をつけてね。」小百合さんは、まるで自分の娘みたいにしてくれる。嬉しいけど、照れくさいので、あえてふれないようにしている。「彼氏じゃないけどね~」と言い残してお店をでた。いつもみたいに駅前で、聖也くんを待ってた。昨日の事を思い出した。実家で寝るって出て行ったまま聖也くんに朝も会えなかった。時間は、過ぎてるのに聖也くんは、来ない。急に不安になってパチンコの駐車場に行ってみたけど、そこにも居ない携帯は、つながらない。胸が、ドキドキしてきた。避けられてる?私、余計な事を言った。ちはるさんの所になんか本当は、戻ってほしくなかった。帰って来てくれてすごく嬉しかったのに、元気がない聖也くんを見てられなかった。聖也くん、怒ってたもんなぁ。もう、会えないのかなあ・・私は、また一人になってしまうのかなぁ・・心細くなってきた。このまま聖也くん来なかったら、これからどうしよう。ため息と同時に下を向いた。どのくらい待っただろう、気が付いら雨が降ってきた。「どうした?詩穗が、元気ないときは、お腹がすいったってことだな~」顔を上げると聖也くんが、いつもの笑顔で立っていた。聖也くんだ、良かった。体が、ガクガクしてる。あんなに不安で心細かったのが、真夏に氷が溶けるように、不安でガチガチだった、心がじわじわして溶けてきた。聖也くんといると私は、安心するんだ。まだ言えないけど・・・「詩穗の好きなおにぎりを買って来たぞ。」「今日は、俺もおにぎりにしたぞ。」って袋からだしたのは、ひとまわり大きいおにぎりで、二人で、顔を見合わせて笑った。あぁ、私、幸せだなあ。そう思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ