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聖也くんの部屋
「遅かったじゃん、今日、集まる予定だっただろう。」聖也くんの顔が、笑顔になった。「忘れてた~」笑いながら、部屋に入って行った。「詩穗、早く入れよ。オレの友達と先輩だよ。バイト代を貯めて、中古のバイクを買ったんだって~その話を聞きたくて、集まろうって事になったんだ。」私は、邪魔ではないのか?と思ったとき。「誰?また、新しい彼女かよ。」と私の方を見て、聖也くんに聞いた人がいた。私は、なんて答えるんだろ。ドキドキしたら、「そんなんじゃないっすよ。」と聖也くんは、即、否定した。ガクリッ、ショック―。なんて日だ~。彼女じゃないって宣言されるし、せっかく二人で、ご飯を食べようと思ったのに、わからないバイクの話を聞かされるし。でも、一緒に居れるだけでも、いいかなぁ。仲間と楽しそうに話をしてる、聖也くんを見て、そう思えた。おにぎりは、いつもどうりに美味しくて、少し元気が出た。私、少しだけど、前より大人になってきた気がした。




