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この判断は正か誤か

 数分の間、からかってくるあかりと、小さな喧嘩をした。 


 最初は珍しい物を見る目で、見ていたクラスメートも、今では慣れてきたようで、僕達を気にしなくなった。


 あかりのおかげで、クラスにも慣れてきたし、学校に行くのが、少しだけ楽しくなった。


「ところで友也はなんで遅れたの?」


 僕は、朝あったことをあかりに、すべて話した。


「朝からついてないよね……あかり?」


 険しい顔で、何かを考えている彼女。


「どうしたの?」


 何でもないと言いながら、また何かを考え始めた。 


「……もしかして、知り合い?」


 僕の言葉に焦って、誤魔化そうとする彼女の目を見て、必死に言葉を送る。

 君の力になりたいと。


 しかし、彼女は今度話すねと言って、その話題を無理やり終わらせてしまった。


 気になって仕方なかったが、また無理に聞き出して、彼女を怒らせたくはない。

 ……毒の花の時みたいに。


 あの時のことを思い出して、怖がっていると首を傾げて、こっちを見ているあかりと目が合った。

 あかりと名前を呼ぼうとしたら、先に彼女が僕の名前を呼んだ。


「ねえ、友也」

 

 あかりのこの笑顔は、何かイタズラを考えているときの顔だ。


 僕はあかりの次の言葉を警戒しながら、何?と聞いた。


「あのね、学校が終わったらあの場所に来てほしいの」


 僕は拍子抜けしてしまった。

 もっと想像もつかないことを、言われるかと身構えていたのに、あかりの口から出た言葉は、普通だった。 


「わかった」


 そう伝えると、また後でね、と去っていく彼女。


 後半の授業は、あの場所であかりに会えるのが嬉しくて、頭に入ってこなかった。


 ついに放課後が来て、僕は駆け足であの場所に向かった。

 橋の下を見ると、すでにあかりがいて、こっちに手を振っている。


「ハァ……ハァ……」


 体力のない僕が、全力で走ったせいで、息切れをしてしまった。


「大丈夫?」

 

 笑いをこらえながら、心配そうな顔をしているあかり。


 やっと落ち着いてきて、脳がいつも通り僕に情報を送ってきた。

 その情報のおかげで、僕の置かれている恥ずかしい現状に、気付かされた。


「何で走ってきたの?」


 ニヤニヤした笑顔で、聞いてくる彼女。


「と、特に理由はないよ」


 自分でも、馬鹿らしい言い訳をしていることは、すぐにわかった。


 恥ずかしさで、顔が熱くなる僕に、あかりは笑顔で言った。


「よし、始めよう! 私の自殺!」


 熱い顔が、すごい勢いで冷めていく。


 僕は、拳を握りしめて、力強く答えた。


「……うん!」

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