表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
運命の双子  作者: 雨音 唄乃 -Utano Amane-
第1部 始まりの物語
9/70

第Ⅷ章『鍵と鍵守の衝突』

『さくら…』


再び双子は出逢ってしまった。


「櫻…。」


哀しげに笑いながらサクラは櫻に近付いた。


だが、櫻はそれを拒む様に少し後ろに下がった。


「……ごめん、サクラ……っ」


「えっ……?」


聞き取れないほどのか細い声で櫻は呟き、片手に死神の鎌を持っていた。


「さ、櫻…?」


怯えた瞳で櫻を見詰めるサクラ。


「……ごめん……っ」


そう呟くと櫻は死神の鎌を振り上げサクラ目掛けて振り下げた。


しかし、何かの気配を感じサクラとの距離を取った。


「避けるとは流石だな。」


バサッと上から黒いフード付きマントを羽織った青年が櫻達の間に入ってきた。


「!……暗部か。」


「ほう、暗部を知っているのか。」


ニヤリと青年は笑いながらサクラを守る様に前に立った。


「サクラには指一本触れさせはしない。」


「なるほど。

サクラを守る騎士ナイトか。」


騎士ナイトだと?

ふっ…騎士ナイトなんかに、サクラは守れない。

サクラを守るのはそう容易くないからな。」


「流石、カラス。

分かってるじゃん。」


クスクスと笑いながら櫻は死神の鎌を手元から消した。


「お前…何のつもりだ。」


殺気を立てた青年にサクラが背後から抱き着いた。


「止めて…!

お願い、止めて…夜鳥やちょう


「!……サクラ…。」


「櫻は敵じゃないの…!

私の…双子の妹なの……。

だから…お願い…。

櫻を傷付けないで…」


泣きそうな顔でサクラは夜鳥やちょうを見上げた。


「サクラがそう言うなら…」


照れた様に夜鳥やちょうは、サクラから顔を背けた。


「!…ふぅーん。

そう言う事ね。」


それを、見た櫻はクスッと笑った。


夜鳥やちょう、お前は相変わらず姫の事になるとすぐ、飛んで行くんだから。」


「おせーよ、梵天ぼんてん


梵天ぼんてんと呼ばれた青年は苦笑いしながら夜鳥やちょうに近付いた。


夜鳥やちょうが早いんだ。」


「…カラスの次は天狗か。

(天狗も暗部か…)」


梵天ぼんてんは櫻を見ると柔らかく微笑んだ。


「!……っ」


櫻は梵天ぼんてんから顔を背けその場から去ろうとしていた。


「待って、櫻…!」


サクラは櫻を呼び止めると櫻の腕を掴んだ。


「何…?」


「えっと…一緒に屋敷に帰ろう…?」


「…帰る?

そんな所……っ

僕には存在しないんだよ……っ!」


櫻は腕に掴まれたサクラの腕を思い切り振り払った。


「さ、櫻…?」


サクラは傷付いた表情をしながら櫻を見詰めた。


「お前…!」


夜鳥やちょうは櫻に近付こうとしたが梵天ぼんてんに止められた。


「!…梵天ぼんてん

何故、止める⁈」


夜鳥やちょう、落ち着け。

確か彼女も櫻って名前だっけ?」


「嗚呼」


「見てみろ」


「なんだよ。

珍しくやけに真面目な顔しやがって…」


梵天ぼんてんに言われるまま夜鳥やちょうは櫻を見た。


「…彼奴、泣いているのか?」


「彼女にも何かあったのかも知れないね。」


夜鳥やちょう梵天ぼんてんが見たのは櫻の泣き顔だった。


「櫻…。」


そして、サクラも櫻の泣き顔を見て哀しそうな表情を浮かべていた。


「………っ」


櫻は俯くと何も言わずにそのまま走り去って行った。


夜鳥やちょう


「なんだよ。」


「すまないが、我は急用を思い出した。

ちょっと、行ってくる。」


「あ、おい!

梵天ぼんてん!…ったく、彼奴、行きやがった。」


梵天ぼんてんは櫻を追いかけて行った。


夜鳥やちょう。」


サクラは哀しげな表情を浮かべながら夜鳥やちょうに近付いてこう言った。


「櫻の事は梵天ぼんてんに任せよう?

きっと、梵天ぼんてんは櫻の事が気になるから追いかけて行ったと思うの…。」


「嗚呼、そうだな…。」


サクラと夜鳥やちょうは去って行った2人を見届けるかの様にしてその場を佇んでいた。


櫻が泣いていた理由。

それは、過去にあった。


その過去とは一体…。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ