王の器
たぶん、短すぎるので、あとで、内容足します。
「はぁ・・・・」
アリサ・アイラス・ヴァルヴァスは迷っていた。いま、アリサの父であるクラスティ・ヴォン・ヴァルヴァスが当主である十二神将家の一角である白龍家が仕えるヴォンテニア王国は危機をむかえていた。先代国王"黒光帝"アルテニア二世が崩御したあと、無理やり、王位についたバルムンクによってだ。
「十二神将家のうち、紅龍家、魔将家、蒼龍家、東管家は、独立宣言をしてしまっているし、国内には、隣国のナルガル合衆国連邦が主導する、連合軍が、バルムンクを討つという名目で、我が国に進軍。王都は、バルムンク派によっておさえられているし・・・・・・。もう、最悪です。」
この状況を改善することができずにいる、無力な自分がアリサは嫌になった。もう、私は必要ないのではないか。そんな思いが湧き上がってくる。いっそ、死んだほうがと思い立ち、今、アルカディヤス河の近くを歩いているのだが、迷いがあり、決められない。もんもんとしていると、突如として大きな水音がした。まさか自殺者が、と自分のことを棚にあげて、あせったアリサは、走って音源までいった。その、男のことを助けて、息があるか確かめるために"彼"のまぶたをあげてみると、"彼"の目には、ヴォンテニア王国の紋章があった。そう、この国の王となるべき者に必要な紋章が。
***
手入れの行き届いた柔らかな布団の中で"彼"は目をひらいた。ここはどこか。自分の名は?思い出そうとすると、頭がいたむ。"彼"は鏡を見た。"彼"の目には紋章が、あった。紋章を見たとたんに、自分の役割、名がわかった。"彼"の名は、ムーライト。そして、この国の王になるべき者だということが。
「失礼します。様子を見に来ました·····え?起きている····姫、姫様!"彼"が起きましたぞ!」
一人の執事が、扉を開けたまま走って行った。ムーライトは思った。忙しくなりそうだ、と。
***
"彼"が、王国をまとめられる"彼"が、起きた!と、執事のデュランから聞いたアリサは、会議が途中なのにも関わらず、会議室からあわてて出ていった。会議室に残った者たちは、その姿を疑問とともに見送っていた。いつも真面目なアリサ様がどうしたのだろうかと。
「姫様、これで王国も救われますな。爺もうれしゅうございますぞ。」
と、後ろから、アリサにデュランが、話しかけてきたのでアリサはうなずき返した。会話の時間ももったいないなかったのだ。"彼"の部屋の扉を開け、驚いた"彼"に向きなおろうとした。だが、足がつっかえ"彼"に向かってダイビングしてしまった。
「あっ·····」
「えっ·····」
十一第国王"天帝"ムーライトと、その第一姫アリサの初の出会いは、アリサが、転んでムーライトが、アリサをキャッチしたなどという失態であった。その事実は、執事のデュラン以外に知る者はいない。




