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「シラユキヒメは眠らない~ママは性悪、後妻さん~」+エピローグ

最後は少し……いえ、かなり趣向を変えてお届けします。

ドジな後妻王妃の手違いから始まった、全く新しい「白雪姫」の伝説。

肩の力を抜いて、夜の森を爆走する彼女たちをご覧ください。

私は三十路も近い、ちょっとドジな王妃なの。

でもね、女はいつだって綺麗でいたいもの。王妃の座に座っているんだから、美しさは命なのよ。


毎朝、鏡の前でお化粧をしながら問いかけるの。

「一番美しいのはだあれ?」って。

鏡は当然私を映す。


ある日の事。

いつもの通り鏡は私を映す。


侍女たちのひそひそ話が聞こえたの。


「…らゆき姫様、もう女王様より綺麗なんじゃない?」

「しっ。聞こえちゃうよ。」


その瞬間、胸の奥がキュッと痛んだわ。

小さな白い子が、私の座を脅かすなんて許せない。キーッ。

だから、考えたの。


「よし…あの子を森へ連れて行って置き去りにさせようと。」


でも、私だってそんな怖いこと、手を下す勇気はない。

だから、プロに頼んだの。森に潜んで、誰にも見つからないように…特殊工作員よ。完璧な計画でしょ。


彼は狩人の姿で「はい、陛下」と答えて森へ向かったわ。さすがプロ、変装も完璧ね。

私は家でお茶をすすりながら、心配で眠れない夜を過ごしたけど、ついに報告が来たの。


「これは陛下御所望の、若く、美しく力強く、しなやかなモノの心の臓に御座います。」


え?そこまでしちゃうの?

でも済んでしまったことを後悔しても仕方ないし。これで私の美しさは守られるって、そう思ったの。


しばらくした、またある日。

いつもの通り鏡は私を映す。

眠れてない。お肌の調子が悪い。取り返しのつかない事をしてしまったと思ってた。


「…らゆき姫様、前よりもっと綺麗になったらしいね。」

「しっ。聞こえちゃうよ。」


侍女たちの声。

あれ?


あの日の事をもう一度思い出す。

厨房に行った時の事。


「料理長、今夜はお肉にして頂戴。元気の元はお肉。新鮮なの。若さと美しさを保つためにはお肉よ。」


「早速狩人に手配させましょう。」



厨房の裏口

葉の色と土の色の服。この人、特殊工作員ね。

「あの子を森に連れ出しなさい。よろしくね」


あ…。

私ってばドジ。

あれ、特殊工作員じゃなくて、狩人さん!

56せとも帰ってこれなくしなさいとも言ってない!



中略


私は「櫛」と「コルセット」を用意させた。歳のせいにはしたくないけど、いろいろ名詞が出てこない。


手に収まる大きさの、アレ。とげとげしてて…


あと、お腹に巻くやつ、背筋が延びるあれ…


それからもう一つ。真っ赤な、どうしても欲しくなるような、あの…


中略


純真なかわいい白雪姫はもういない。


私のちょっと、ほんのちょっとの手違いで彼女が手にした、真っ赤な「独輪号」を味わいつくし…夜に消えた。


「よう、年増女。色々世話になったが、これからはアタイがテッペンだ。」


彼女の身に着けた裾の長い純白の衣には金の文字でこう書かれていた。

死羅由鬼姫シラユキヒメ


彼女は衣の下にはさらしを蒔き、櫛のように幾多のスパイクのついたメリケンサックを深々とはめる。



隣のクニのOGオージが先導し、「硝子の棺」に箱乗りするシラユキ。

ペッ


毒をの言葉を吐き捨てる。


「年増女、ゴルァ、踊れよ!」


やーん。もう許して!

-----


エピローグ

彼女は綴られた3つの記録を閉じた。物語を製本して王立図書館に並べよう。

確実に白雪姫姫を葬れるわ。



まさかの豹変と「独輪号どくりんご」の展開、いかがでしたでしょうか。

三者三様の白雪姫。もしお気に入りの彼女がいたら、ぜひ教えてください!

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