4-1 ゲームスタート
とうとう高等部だ。
主人公がいる。
編入してきたらしい。現国王の弟の隠し子だということが判明し一躍王族に。ってことで注目の的だ。良くも悪くも目立っている。
赤髪でそれをより濃くしたような赤い目、美しいが気の強そうな表情、女性にしては高い身長。……パッと見の印象は女版エリックって感じ。本当に乙女ゲームの主人公かぁ?
まあでもどうやって血縁関係証明したんだよ問題は解決した。あまりにもソックリすぎる。
「うわーんケイトー。アンナもリエルも同じクラスじゃなかったよー」
そして僕はケイトに泣きついていた。
「……」
「私がいる?そうだねケイト本当に君は最高だよ。僕と仲良くしてくれる?」
「……」
「当たり前?ありがとうケイト大好き」
ケイト男前すぎ。女の子だけど。
高等部ともなれば皆大人だ。女子生徒としかしゃべってなくても割となんとかなる。リエルのおかげで僕結構有名人だし。
なんでリエルと別クラスなんだ。クラス編成の担当が違うのだろうか。
主人公と同じクラスってのはありがたい……まあ背景に描かれていた教室にいたのが僕なんだから同じクラスで当たり前ではあるんだけどさ。
僕の知り合いというと、他はダニエルと同僚?のグレイ、生徒会でちょっと知り合ったジョンくらいか。あれ?僕って交友関係狭すぎ……?
「……あの目立ってるのは?」
友達に話しかけにきたのか別クラスから来たらしい背の高い男子生徒が廊下で誰かに手を振っている。まあこれが目立つ目立つ。
一見すると冷めた顔つきなのだが今は朗らかに微笑んでいる。相手に心を許しているのだろう。
……なーんか見たことある気がするなぁ。
「……」
「ふんふん。レイヴン?クロウラー?……レイヴン・クロウラー!?」
あれがそうなのか!
約3年ぶりに見たから当然成長している。前は僕よりちょっと高いくらいだったが、今は180は余裕でありそうだ。
僕の目で見ると分かるが白髪が混ざっている。苦労しているようだ。元々色が薄めではあったが昔と比べると全体的に白っぽくなっていて単純に茶髪というよりロイヤルミルクティーみたいな髪色になっている。それを綺麗に撫で付けていて高校生のくせに一端の紳士みたいだ。
制服をスマートに着こなしているため分かりにくいが、筋肉がしっかり付いていて……。……ん?
なんかもうちょっとで思い出せそうな気が……。
……。…………あれ?僕こいつの上裸、見たことあるぞ?イラストで。
───────思い出した。そうだ、僕の前世の友人はこいつが推しだった。見てよこの筋肉!っつって風呂入ってるスチル見せてきたんだ。どんな状況やねんって思ったっけ。
こんな思い出し方したくなかったな……。でもそれくらいしか印象に残ってないのも事実。ここは友人に感謝すべきか。
そうか……レイヴンが主人公を床のシミにしたりとか主人公と悪魔を融合させて高笑いするエンドがある攻略キャラか……そうか……しそうだな普通に。
聞いてもないのに内容を説明した後バッドエンドが幸せすぎるだってずっといっしょってことだよ?とかあいつは言ってたっけ。僕はお前が怖いよ。
レイヴン・クロウラーの視線の先は……当然主人公か。元々知り合いとかなのかな。
「そろそろ保健室行く?」
「行く」




