3-8 呆気ない幕引き
「リエルもさーアプリコットの血の海に沈められてんじゃねー」
「ごめんて」
僕はと言えばリエルに愚痴を言っていた。こういう時さっさと謝れるのはさすがだなと思った。
なんかマリスが血の海を解除してくれたので僕はさっさと解凍して教室に帰ったわけだが本当になんだったんだあれ。解決したのかな?ループが起こる気配もないしゲームの本筋に関わってはなさそうだけど。
「意識失ってる間、どんな感じだった?」
「俺はその手のレジストできるから」
「沈んでたのに……」
「だからそれはわりぃって!……なんかつまんなそうだな」
「いやー」
他の人に聞くか。でも皆平然と授業受けてたあたり覚えてなさそうなんだよね。その方がいいと言われればそうなんだけどうーん。
「マリスに頼んで1回僕にかけてもらおっかな。どんなんか気になるし」
「正気か?」
「ええ?気にならない?」
人間が生きていく上ではストレスが必要らしい。ってことで管理できるストレスはサプリメントみたいなものだと僕は思ったり。
それを前世の友達に言ったら、は?みたいな顔をされた後メンタル強いんだねって言われたっけ。
進んでストレス溜まるゲームやってるやつはどちらかと言えば病んでる側だろ……。
「アプリコットってそもそも何なんだ?」
「さあ?吸血鬼みたいなもんじゃない?」
「雑だなぁ……」
アプリコットが倒されてもゲーム進行には関係ないと思われる。その特攻アイテムである僕もまたゲーム進行には関係ないと。裏設定かなんかだったのかな。
「世界の理を汚染する死体ってのが僕の評価で、僕の制作者の理解だった。それは正しいのかもしれないし、正しくないのかもしれない」
▫
「マリスー!」
「な、なんですの」
別クラスのマリスに突撃しに行ったら廊下でステラとイチャイチャしていた。そんなんで帰る僕じゃないぜ。
カップルは良い反応が楽しめるからなぁ!
ちなみにそれを付き合い始めの友人に言ったら二度と恋愛の話してこなくなった。なんだよ自慢のつもりだったの?
……って前世の過ちを思い出すのはやめよう。
「どう?あれから身体の調子は」
「悪くないですわ」
「良かった良かった。アプリコットってどうなった?」
「む。アプ様、出てきてくださいまし」
制服のポケットから小さな人形らしきものが出てくる。自律して動くなんてすごいなぁ。現実逃避するなって僕が言ってる。はい。
「可愛くなったどころじゃなくてウケる」
腕だけで怒りを示してくる。言葉も話せなくなったのか。
「僕、これは本当にアプリコット?「アプリコットだよ。……なんで僕に聞くの?僕が調べた方が良くない?」いやほら、僕がアプリコットに消えてほしすぎて幻覚見えてる可能性あるし「なにそれ」」
「1人で話してどうしたんですか?ちょっと怖いですよ」
「ああ、いや、なんでもないです。こっちの話なので「気にするな。僕は最初からそういうやつだ」」
「……そうですね。詳しくは聞きませんよ私は」
説明を放棄したのは、ただ単に僕がもうすぐガス欠になるからというただそれだけだ。説明してる最中に倒れるのは向こうからしても迷惑だろう。どうしよっかな。僕運べそうな人……あっ。
「ケイトー!良いところに!僕保健室まで運んでー!」
「!?」




