2-8 5人目
ルイスには、1回自身の身代わりになってくれるネックレスをあげた。
渋い顔でお礼を言ってくれた。
「ルイスはいい子だなぁ」
そうつぶやく。
「ああいう子が人並みの幸せってやつを掴むのかもしれない。ま、僕には関係ないが。「人並みって言葉を使う時点で未練しか感じないけどね。「確かに僕は未練があるのだろうな。だが、それが何かを動かすわけではない。「実際そうだから僕はダメなんだよ」
独り言を呟いていく。
「ラスト1人、か」
リストに書かれているのはあと1人。
予言の巫女カトリーヌ。
「もしかしなくても、これ僕が魔王討伐メンバーを集めに行かない場合、ゲーム開始前にリール以外全滅しているんじゃない?「かもなぁ」
「……」
「やあ、カトリーヌ。33代目の巫女」
「初めまして。スティーヴ・ヘイズ様」
目を閉じて祈りを捧げていた少女がこちらに振り向く。
「うん。僕が何を言いたいかもう分かるよね?」
「魔王討伐……ですか」
「そうだね!どう?加われそう?」
「えっと……おことわ」
「本当!受けてくれるなんてなんていい子なんだ!さすが今代の巫女!12代目と僕は知り合いなんだけど、きっと彼女も喜んでいるよ!」
「はい……」
「はいって言ったね!決まり!」
▫
「5人中4人揃えば十分じゃないかい?」
「十分じゃな」
元老院というか、老婆…シャルロッテちゃんに報告していた。
「魔王に集団で向かっても負けるだけなのは分かりきっていることじゃ。少数精鋭で行かせてみようかの」
国が1個無くなっているからね。
魔王の性質から考えても、大勢で向かうのは愚策だろう。
「いいんじゃない?報酬はしっかりはずむべきだと思うけど」
金を出し渋って、せっかく集めた勇者達が魔王側に寝返られるなんてなったら目も当てられない。
ちなみに僕は世界の半分をやろうに初手ではい押すタイプです。聞いてない?はい。
「成功したらの」
詳しい話を聞くと、失敗する可能性が高いものにそこまで金は出せないということで、どうやら無一文で行かせるらしい。
どうかしてるなぁ。
「魔界に逃げられたら僕が送り込んであげるか」
メンバーを思い出す。
あれで魔界を乗り切れるだろうか。
……ある程度強そうなのは僕が掃討したしいけるかもしれない。
「魔界には不可侵条約があるから魔王と関係ない他の悪魔も手を出してくるかもしれない」
うーん、どうしたものか。
「一応危なそうなやつは僕から話をつけておく?」
「なんか痒いところに手が届かない感じなんじゃの」
「そうだねぇ」
◇◇
「一応監視はしておくか」
ここで勇者御一行が詰んだら困るのは僕だ。
全滅したら復活できる仕様にはしておいたが……。
壁の中に閉じ込めでもされたらどうしようもないからね。
「あ、全滅した」
───────
1年くらいが経ちどうにか魔王城についたようだ。
保健室の中で見る。僕が学校に戻ったらリエルが逆にいなくなってるもんな。もしかして避けられてる?って当たり前か。
「よし、魔界に行くか」
このコードを打ち込むと魔界に行ける。
「qvi#hwoq61*418hwcai1kh#uqoq/略/qgwgahqjq」
うん。着いた。
魔界は悪魔のための場所なので、本来僕は行けないのだ。ハッキングするためにはコードが必要なのだが、これがかなりの頻度で変動する。
……僕にかかればすぐに解析可能だが。
勇者御一行はちょうど魔王に全滅させられてリスポーン中だ。
まだここからはそこそこ距離がある。
魔王城が僕の目の前にある。
扉を開ける。
「やあ、魔王」
手を挙げて挨拶をした。




