2-6 4人目
少年には足がちぎれた人形を渡しておいた。
放り投げて渡したら、扱いが悪いと怒られた。
よくわからない。
「次はようやく女の子か」
ため息をついた。
「僕は本当に女の子好きだよな?「女の子が好きというか、可愛い子が好きなんだよ「僕は性別なしが好きだ。「うん、僕も好き。偏っているものは、あまり平等とは言えないよね。いくら有利不利が等価交換であるとはいえ、条件が最初から決められているのだから」
独り言を呟いていく。
「本当に僕は規則に縛られすぎているな。そんなことでは、誰もが驚くような発明ができないぞ。「……どういうこと?いや、僕が言うべきではないのかもしれないが、規則はやはり大事ではないかな?」
独り言を呟いていく。
「世の中には恐ろしい物がたくさんあるんだぞ、僕。規則に従っているだけでは潰せない「冷静に考えてみるんだ、別に潰さなくてもいいじゃないか。どれだけ理不尽なことがあったとしても、結局僕には関係がない「僕は分からない物が嫌いなんだろう?この世界はずっとずっと悪趣味でどうしようもないと、僕は知っているはずだ「そうだね、別に嫌いというわけでは無いが全くその通りだ」
独り言を呟いていく。
「はあ……なんだい?この状況は」
ため息をついた。
思考を止めるのが怖くて、僕は1人で話し続けていた。
僕が会おうとしていた、リストに書かれた少女が腹を出してこちらを見ている。
まるで……そう、犬みたいに。
「悪趣味」
それだけ言う。
僕が言えたことではないかもしれないけれど。
しかし、他人がこの光景を見たら、きっと同じように言葉を発するに違いない。
だから僕も同じことを言う。
そうだな……僕じゃない人間が見たら、きっと人間の尊厳を冒涜しているだなんて言われるのだろう。
僕から見れば人間の尊厳なんてくだらないもの、笑い飛ばすだけだけれど。
思考を回せ。
悪趣味なんて雑な言い方ではなく、理由を見つけろ。
この女の子は後で元老院に引き渡す。最終的には僕に関係がなくなる。余計な思考は捨てろ。
「これを行ったのは誰?「……十中八九魔王だろう」
魔法が使われている形跡はあるのに、魔法の解析ができない。
“僕”にすらそれができない相手なんてリエルだけ。
前回のループ。もう消え失せた過去、リエルは何か言っていたか?
ああ、そう言えば人を豚にしたんだったっけ。
本当にどうしようもないやつだな、あいつ。
そこで終わるから僕はダメなのだ。首を振る。
結局僕自身にその手が及ばないのなら、どうでもいいんだろう。僕も全く本当にどうしようもない。
「……ほーらルイス。お手」
立ち上がった。───────四足歩行で。
お手はしてくれるらしい。
目がギョロギョロしている。
魔王は躾も万全だと。
はあ……本当に悪趣味。
「餌……餌はほら、この通り」
近くにあった魚をほぐして渡す。
鼻をならしながら食べている。
「はあ……」
訳が分からない……。リエルは何をしたいんだ?
僕はルイスの目の前で、体操座りをしながら顔を覆った。




