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乙女ゲームのセーブ&ロードくんがあだ名のモブ?に転生したので平和に暮らしたい  作者: 神谷洸希
中等部1年生

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1-14 立ち絵ありNPCの娘

「スティーヴって私と同じでこういうイベント事には乗り気じゃないと思っていたのですが」


「……たまには良いかなって。力仕事なら任せてよ」


「そんなこと言ってまた倒れないでくださいよ」


「そこはほら、ルナがいるからさ」


「もう……」


 文化祭を回るのは確定しているので少しでも心象を良くするために準備に参加している僕だ。仲良くさせてもらっているルナまで巻き込んでしまって申し訳ないけどこういうのも経験ってことでさ。

 今は。僕が箱を持っているもを見張ってもらっている。


 どうやらウチのクラスは喫茶店をやっていたらしい。リエルは給仕やるための採寸とかで忙しそうだった。高等部からわざわざリエルの服を作るために来ている人もいるらしく話しかけられる状態じゃない。すごく人気者。


「あのスティーヴ。良かったらなのですが、私と一緒に文化祭回りませんか?」


 服を引っ張りながら言われる。

 いつもは冷めたように伏せられている目がこちらをじっと見て不安そうに揺れている。


「お父さんと回るって言ってなかったっけ」


「?はい。お父様とスティーヴと回りたいのです」


 ち、父親同伴かー。僕殺されない?大丈夫?


 まだアンナから誘われているわけじゃないんだよな。せっかくだしルナと行っとく?


 

 ▫



「アンナアンナ。僕ルナと文化祭回るね。」


 とりあえずアンナに先に言っておくことにした。

 アンナは友達も多いみたいだし僕以外でも回る人はいるだろう。


「え……私と回るんじゃないの?」


「え、あ、うん」


 アンナは笑顔だが、なんとなく殺気が漏れ出ている気がする。


「ルナって最近スティーヴと一緒にいるクールそうな子?」


「そうだよ。冷めてるように見えるけど全然そんなことない良い子だよ」


 雰囲気だけだ。可愛いものが好きでテディベアと毎晩寝ているらしい。


「……ふーん。あの子可愛いもんね」


「ん?うん可愛いよね」


 僕が何も考えずにそう答えるとアンナの殺気がよりどす黒くなった気がした。


「フン!いいもんね!私は私で楽しんでくるもん!」


「……ん?」


「罰としてスティーヴは猫耳メイドの刑ね」


「ええ?」


 僕が猫耳メイド服着るってこと?なんか前回より悪化してない?

 さすがに拒否したかったがアンナの迫力に負けて結局着ていくことになってしまった。



 ▫



「最初見た時は面食らいましたがなかなか似合ってますよ、スティーヴ」


「う、嬉しくない」


 アンナが準備したメイド服はとんでもなくスカート丈が短かった。いくら僕が可愛い方と言ってもさすがにこれはキツイ。


「可愛らしいお友達だね、ルナ」


 ルナに似て冷めた目つきだけどどこかぽわぽわしているルナのお父さんは、どうやら僕をルナの同性の友達だと信じて疑っていないらしかった。そこだけは怪我の功名かな……。


 あと、前回のワンピースよりも酷い格好だからかイベントで羽目を外したやつとして見られているのか生徒達にもそんなにぎょっとされていない。


「クマ耳のカチューシャ売ってますよ!2人で買ってお揃いにしませんか?」


 ルナが目をキラキラさせながら指さして言う。この辺は高等部ゾーンか。こういうのもあるんだ。


「もう既に猫耳あるんだけど……」


「いいじゃないですか。耳が3つになるだけですよ」


「ルナ〜、パパも付けたいな」


「もちろんいいですよ!パパのお金ですし」


「ははっ、やった」


 この親子とお揃いになるのか……。


「似合っていますか?」


 あんまり笑わないルナが珍しく満面の笑みで僕に聞いてくる。シロクマのカチューシャがルナの銀髪に溶け込んでいて本当に頭から生えているみたいだ。


「もちろん」


「スティーヴもよく似合っていますよ」


「ほんとうに?絶対変なことになってるって」


 僕は髪に合わせて普通のクマの色の耳だ。


 猫耳とクマ耳が両方付いててまとめられたらもうそれ一流のファッショニスタ名乗れるでしょ。


「パパは?」


「可愛いですよ」


「よくお似合いだと思いますよ」


 実際なんか似合っていた。



 ▫



「なんでお前メイド服着てんの?てかなんで耳2つ付いてんの?」


 耳2つは普通じゃない?


 後夜祭のパーティで夜ということもあって省エネモードの僕はルナと別れて休憩していた。どうやら門限が来てしまったらしい。本当に大切にされてるみたいだ。ごめんなさい女装している謎の男子生徒と一緒に回る羽目になって……。


 前回同様僕を見つけたらしいリエルが聞いてくる。


「アンナが罰だって言って着せてくるわけ。僕何かしたかなぁ」


 アンナと目が合った。と思ったらあっかんべーされた。まだ怒っているらしい。


「まあいいんじゃね?そこそこ似合っててすげえなと思う、俺は」


「なんの感想?」


 ミニスカだから座るのも一苦労だ。足を開けようものならパンツが見える。一応見せパン?ってやつ履かせてもらったけど嫌なものは嫌だ。


「……スカートの中見ていい?」


 リエルがスカートをガン見しながら聞いてくる。

 ちょっといや大分気持ち悪い。


「それ他の女子生徒にも言って平手打ちされてくれば?」


「いや今お前のスカートの中見たいわけ」


「きも……」


 本気で怖気が走るのを抑え、様子をうかがう。

 男爵家の長男がこの後襲撃しかけてくるんだよね?分かってるし事前に防げるといいのだけど。



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