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第11話:揺れる主導権
「ふふ…なかなかやるわね」
Dの瞳に、わずかな動揺が走った。
迅の一手が、彼女の計算の一部を崩したのだ。
「くっ…やはり読まれていたか」
心の中で焦るD。しかしその表情は笑顔のまま、鋭さを隠す。
完璧系Aはその様子を静かに観察。
「なるほど…あの男、やるじゃない」
わずかに唇を噛む仕草から、計算の目が光る。
Bは柔らかく微笑むだけだが、目の端に一瞬の緊張がある。
Cは天然な反応で場を和ませながらも、言葉の端で小さな波紋を起こす。
迅は心の中で冷静に状況を整理する。
「Dの動揺を利用する…次の一手はここだ」
心理戦は単なる駆け引きではない――微妙な表情、視線、間の取り方で勝敗が決まる。
会場の空気は静かに、しかし確実に揺れている。
笑顔の裏に隠された本音、計算された動き、そして小さな嘘の数々。
読者は息を飲む――誰が次に化けの皮を剥がされるのか、誰が先に手を打つのか。
「さて…この局面、どう動くか」
迅の胸に高まる興奮と緊張。
心理戦は、これまで以上に加速していた――。




