ダンジョンで出会った女の子。5
テーブルに座ってしばらくしてテーブルの上に並べられていたのは柔らかく煮込んだ野菜スープだった。
「さあ、召し上がれ」
「……うん」
俺がそう促すと、レイラは目の前に置かれたスプーンを手に取り、彼女はゆっくりとした動作で食事を始めた。
しかし、一口食べるなり彼女の動きが止まったのだ。
「どうしたの?」
「……おいしい」
そう小さな声で呟いた後、レイラは一気にスープを平らげる。
「もっとちょうだい!」
そう言ってお代わりを求めてきたので追加で頼むと、それもあっという間に完食してしまった。
その後もデザートに出されたプリンもペロリと平らげ、レイラは満足そうな笑顔を浮かべる。
食べた後は眠くなったのか、レイラは大きなあくびをしていた。
「眠いの? なら、ベッドで寝た方がいい。風邪を引くからね」
そう俺が言うと、レイラは俺の腕を掴んだまま放さないので仕方なくレイラとアリサを連れて寝室に行くと、レイラに言った。
「ほら、ベッドに着いたよ。レイラ……僕の手を放してくれない?」
「……やだ。リオンも一緒……」
レイラはそう言って俺の腕を引いてベッドに上がるとそのまま、寝てしまった。
俺とアリサもレイラに巻き込まれてベッドに仰向けに寝ながら目を閉じた。
眠りに就くのに、俺もアリサもそれほど時間は掛からなかった。
ダンジョンでの戦闘で俺もアリサも相当疲れていたようだ。
俺達はそのまま3人で気持ち良さそうな寝息を立てて夢の中に落ちていった。
次に目を覚ました時には、完全に日が落ちてからだった。
窓の外からは月明かりが差し込んで俺は目を覚ました。
「……もう夜か」
俺が体を起こすと、隣で寝ていたアリサが目を覚ました。
「あれ? 朝?」
まだ寝ぼけているのか、時計を見ていないせいで今の時間が朝だと勘違いしてるらしい。
「夜だよ……夕食もお風呂にも入らないとね。さあ、アリサもレイラも早く起きて支度しないと……」
俺はそう言うとアリサとレイラを置いて先に下に行こうとしたが、レイラはまた俺に抱きついてきた。
「う~ん……リオン行かないでぇ……」
「なら、あたしも! リオンと一緒に行く!
また、レイラとアリサに両腕を挟まれるような形になってしまう。
「はぁー、またこれか……」
俺はため息混じりに小さな声で愚痴を漏らす。
食堂に行くと、そこには食事が既に用意されていたようだった。しかも豪華なものばかりだ。
俺達が席に座ると、料理人が食器を俺達の前に置いた。
メニューはまだ固形物を食べれないレイラに配慮してか、夕食はビーフシチューだった。
固形物は見当たらず、煮込んでいるからか具と旨味は全てシチューの中に溶け込んでいるようだ。
レイラは美味しそうに、スプーンで口に運ぶとそれを幸せそうに食べる。




