ダンジョンで出会った女の子。4
俺達はその足で医務室に向かった。
医務室で白衣の医師が女の子を見ていた。そこに俺達がやって来ると、女の子が目を覚ました。
「……あれ? リュウジ?」
女の子は俺を見た瞬間にそう口にしたが、すぐにそれは間違いだったと分かったらしい。
「……あれ? 違う?」
「目を覚ましたようだね……僕はリオン。よろしくね」
「リオン……私はレイラ。よろしくね……」
女の子はそう言って微笑むと、俺に向かって抱きついてきた。
突然のことで俺は対処できずバランスを崩して一緒に床に倒れてしまう。
「うぉっと……大丈夫? ケガはない?」
「……リオン。好き!」
レイラは笑顔でそういうと俺に抱きついて頬を俺の胸にすりすりと押し付ける。
俺は彼女の行動に戸惑うばかりだが、アリサはそれを見てむっとした様子でレイラに叫んだ。
「ちょっと! リオンから離れてよ! リオンはあたしのなんだから~」
「いや……リオンは私のなの……」
「だ~め! リオンはあたしのなの~!!」
俺の胸にしがみつくレイラをアリサが引っ張って剥がそうとするが、レイラも負けじと俺に強くしがみついて絶対に離れようとしない。
そんな様子を見ていたエルロンドが、苦笑いを浮かべて言葉を発する。
「リオン……その子は本当に何者なんだい?」
俺は抱き付いたまま離れないレイラの髪を撫でてやりながら答えた。
「多分だけど……この子はエクスカリバーの守護者的な存在だと思う」
俺がそういうと、なぜかアリサまでレイラの真似をして俺の腕に抱き付いて離れないアリサが不満そうに俺に言った。
「リオン! レイラだけじゃなくて、あたしもなでなでして!」
「ああ、分かったよ……なでなで」
「……ふふぅ~ん」
俺に頭を撫でられたアリサは満更でもない様子で笑顔で俺に抱きついていた。
それを苦笑いを浮かべながらエルロンドはレイラとアリサに抱きつかれて動けない俺を見つめていた。
「レイラもあんな場所にいたからお腹が空いてるだろ? 僕の屋敷に来たらいいよ。ご飯を作って貰おう!」
「……うん」
「あたしも行ってもいい?」
「ああ、いいよ。アリサもおいで」
「うん!」
レイラとアリサが両腕に抱き付きながら歩きにくい状態のまま、俺は屋敷に戻った。
「リオン様、おかえりなさいませ!」
俺達が屋敷に帰ってくると、玄関で待っていた執事が出迎えてくれた。
「食事の準備をしてくれないか? この子がお腹を空かせていてね。ダンジョンの中で閉じ込められてたから、すごくお腹が空いているはずなんだ……」
「ほう。ダンジョンの中で……それは大変でしたね。ですが、長く絶食状態だった者に固形物は良くないと聞きます。消化の良いものをご用意させていただきますよう。シェフ達に伝えておきましょう」
「ああ、頼むよ」
執事は丁寧なお辞儀をしてそう言った。
俺達は少し時間を潰すと、食堂の方へと足を運ぶ。




