表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

天秤

作者: 尚文産商堂

今、私の目の前には、小道具屋で買った一つの天秤がある。

なんでも曰く付きらしく、向かって右の天秤皿にものを置くと、左側にはそれの価値と等しい金が現れるという。

そのとき、金を取ると右のものは消えて、二度と戻ってくることはない。

この天秤がどうやって価値を判断しているかということについては、一切が謎だ。

だが、それがどんなものであれ、必ず価値があるということらしい。

現に、私がテストで置いたかなり小さくなってしまった消しゴムも、ミリグラムもないような砂金としてでてきた。

もっとも、風でどこかに飛んで行ってしまって、そのまま消しゴムも消えてしまったが。


一度は試してみたいものだが、まだ生物での実験をしたことはない。

その生き物に価値があるのかどうか。

それを判断することは、倫理的にどうか、と思ってしまって二の足を踏んでいるからだ。

ただし、それは今じゃないというだけのこと。

いつの日にかきっと私はしてしまうことだろう。

残念ながら、金の魅力は倫理を超越したところにあるのだから。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ