2013.5.13【BEYOURS-DOLL】Amber(琥珀)の場合。
長芋の出荷箱のような、横に長細い段ボール箱を開けると、中からさらに綺麗な装丁の段ボール箱。
その箱をそーっと開けて、ぎっしりと詰まった白いクッションの上に置かれたお手紙を見る。
お手紙もそこそこに、白いクッションを箱から取り出して……中央にある結き目を解いて、いよいよご対面……!
初めまして!どんな子なんだろう?
そんなワクワクの瞬間。
白い子供用の掛け布団のようなクッションに包まれた、中身。
プチプチにグルグル巻きにされた肌色の物体。
ちょうど子供用の傘やコンビニ傘と同じくらいの長さ、そして形状も似ていて、なんとも言えない気分になった。
うーん、思ってたのとちょっと違うな?と思いつつ、そーっと開封していく。
中から出てきたのは、さらに目の細かい緩衝材に、部分部分を包まれた素っ裸のお人形。
「えぇぇ、ドレスとか全部セットで頼んだのに、素っ裸で届いちゃうんだ?」
一人の部屋で思わず呟いてしまうほどの衝撃でした。
だって、素っ裸の上に、ウィッグすら…ヅラですね。
本当に何もつけてないんだもの。
公式メイクもお願いしていたので、キラキラしい美人さんの丸坊主&素っ裸のお人形さん。と、いった出で立ちでした。
(素っ裸を再現しようとしたけど、なんか可哀想だったのでワンピース着てます)
一緒に、梱包材にくるくると巻かれて出てきたのが、手と足の部品。
説明には『送付した手パーツは万が一手が折れた場合に交換するために用意したものです。おまけではありません』と書かれていたわけですが。
よーく見ると『スペア』では無くて。
手は形状が似ているのだけど、もともとついていた手より爪が長い。
足は、ヒールを履いている時の背伸びをしているような形状の足でした。
俗に言う『ヒール足』と言うやつで、女の子のドールはヒールの靴を履きます。
その時につける足なのでした。
ちなみに一緒に頼んだ洋服やウィッグは、丁寧に別梱包されて箱から出てきました。
そして、おまけと言ってはなんですが……。
【BEYOURS-DOLL】さんで『ヘッドのプレゼント!』のイベント中だったようなのです。
なのでヘッドがプレゼントとして同梱されていました。
名前も何もわからない、メイクの参考になりそうな物も何もなくて、梱包材にくるくる巻きにされた状態で、一緒に送られてきた謎ヘッド。
同時期に注文した友人宅に届いたのはBaiGuo(白果)という男の子のヘッドだったらしいのですが、私の手元にあるのは…比べてみると…なんか違う。
ほとんどそっくりなんだけど、微妙に顔つきがシャープで。
頬の丸みが、友人宅のヘッドより無くてですね、面長に見えたのです。
ただ、どうやって比べたらいいかな?というのがわからなくて。
『ヘッドの中に名前掘られてるから確認してごらん!』とのことで、後頭部が蓋のようになっているので、パカッと開けてみると。
おや、この角度では見えないな……。
Ginkgo.Sと刻印されていました。
どんな意味なのかな〜?と検索をかけてみると、イチョウ、銀杏、公孫樹の学名でした。
公式っぽい画像も見つけることができ、女の子のメイクと姿をしていたので女の子なのかな?
ちなみに、友人宅のBaiGuo(白果)もイチョウの別名。
こちらも公式っぽい画像を見つけました。
友人の言う通り、男の子のメイクと姿だったので、男の子なのかな?
ヘッドの雰囲気も似ていたので、同じ方が作られたヘッドなのかもしれないですね。
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これが初めての『お迎え』のときの感想。
いやぁ、それ当たり前だからね?!と、思う内容が、今、見直すとありまくるんですけどね。
『初めて』ってこういうモノらしいです。
可愛らしい洋服を着せた状態での発送をされるとですね、出会いはきっと素敵な瞬間になるでしょう!
でもね、素材の性質上……布の色がお肌に移ってしまったりするんですよ。
それを考えたら『ちゃんと着せて送ってよ!』とは言えません。
ウィッグも一緒。
同じように色移りすることがあるそうです。
なので、あの時は届き方に軽くショックを受けていたけど、むしろありがたい送り方だったのでした。
海外からの長旅なので、がっつり丁寧に梱包されていても、破損があったかもしれない。
そういうのを見つけるのにも、素っ裸の方が探しやすいもんね!
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と、いうことで、既に一人『お迎え』済みなのですが。
『人形』なのに『お迎え』とか、やだキモい!と、いう人……大丈夫です。
沼にハマらなくとも、近づいてしまえば自然と出てくる言葉です。
『お迎え』に違和感や『キモい!』と言えた時点でまだ引き返せます。
……引き返すなら今のうちですよ?
本当に、今のうちです。
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他にも自然と出てくる言葉はいろいろあるのですが……。
そうなんですよ。本当に自然と出てくる。
あくまで人形ですけど、完全に自分の好みにカスタマイズができてしまうので。
私の場合は、そうですね『うちの子』とか、人形なのに『子』と呼んだり表記することが多いです。
着替えやら、メンテ、セット時には『ちょっとごめんね〜』と無意識に声をかけてたりとか…します。
友人が元々ドールを所有していたので、同じような場面を見かけて「おいおい…」と少し引いてました。
でも気づけば自分もやってるというね。恐ろしや…!
そして友人、変な目で見てごめんよっ!
子供の頃にお人形さん遊び、した記憶ありませんか?
貴方だけのお人形。大切なお友達。
お名前つけてあげたり、話しかけてみたり、お世話してましたよね?
そんな感覚です。
ただ、当時のお人形より少し大きいのですが。
うちにいる子は60センチあります。
公式だと61センチだったかな?
ちょうど子供の傘〜コンビニ傘くらいの身長です。
顔の造形もかなりリアルです。
メーカーさんによっては、パッと見た感じでは本当に人形の写真なのか、人間と見分けのつかないようなリアルさの顔の子もいます。
逆に、アニメキャラのような顔や体型の子も、さらには人外の子もいます。
ここら辺は完全に、メーカーさんとオーナーさんの好みになるので、いろんな種類があります。
羽が生えていたり、ツノが生えていたり、腕の本数が多かったり、人魚やケンタウロスのような体型だったり。
本当にいろいろです。
そして……数量限定のものが殆どだと思ってしまって良いと思います。
『お気に入りを見つけたら、すぐに購入してね★』と、いうセールス方法なのではなくて。
まぁ、そういうのが売り文句になっているドールもあるけども。
海外ドールの場合は特に、ほとんどの工程が手作業に近いので量産がきかないのだそうで、一定数作って、売り切ったら終了。と、いう感じの販売方法が多いそうです。
……よほど人気があれば、再販もあるのでしょうけど。
なので『限定◯体』と書かれていなくても、売り切れたらそのまま終了……つまり廃盤、ということもあるので、勇気を出す時はお早めに。




