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第一話

「戦争って…こんななんですね」

「あぁ…こんな戦争早く終わらせるんだ。戦争は悲しすぎる」

「早く…そうだな」

_________


_______


____



                   ◆

               


「早く起きないと遅刻ですよ!?刹那兄さん!!」

「んぁ?」

「んぁ?じゃありません!早くしてください!!」

「あぁ悪いな綾乃。先に行っててもよかったんだぜ?」

「兄さんは私が起こさないと遅刻でしょう?」


綾乃。俺の妹。とてもよくできた妹だ。


「早くしてください!本当に遅刻ですよ!?」

「悪い!今着替え終わった!学校いくぞ!」


学校。もはや学校であって学校ではない。

十年前に起こった大戦争。二度目がないとは限らない。

だから学校では剣術、魔術など対抗しうる力を身につける場所となったのだ。


「兄さんはいつも遅刻ぎりぎりなんですから!」

「綾乃はいつも余裕だな」

「もちろんです!どうして兄さんにできないのか不思議ですよ」


学校についてしまった。地獄だ。帰りたい。


「兄さん?まさか帰りたいなんて…?」

「おもってない!さぁ今日もガンバロ〜!じゃぁな綾乃!」


俺は振り向かずに走り出す。

綾乃は怒り出すと怖い。逃げろ!逃げろ俺!


「おはよ〜ございま〜す」

「おい刹那!また遅刻ぎりぎりか!?」

「間に合ったんだからいいじゃないですか」


席に着く俺。

あぁ今日も何もない一日が…


「刹那ぁ一時間目の剣術実践勝負だぁ!!」


あぁ急にイベント…


「綾乃ちゃんかけて勝負だぁ!!」

「朝からうるさいぞ?夜兎ヤト。まぁ綾乃を賭けられたら受けるしかない!絶対に渡さん!」

「おいおいヤト。お前に勝てるわけないだろ?」

「詩帆やってみないとわからんぞ!?」

「そんなことよりヤト、刹那トレーニングルーム行くぞ?」

「すー…すー」

「寝てんじゃねぇ!!」


バキッ!

いってぇ…詩帆のやつ本気でやりやがったな…

何度くらってもいてえょ…



                   ◆



「よぅしみんな来たかぁ?」

「せんせーはやくやろーぜー。今日こそ刹那をぶっ飛ばして綾乃ちゃんもらうんだよ〜!」

「ヤトには無理だな。まぁいい。みんなそれぞれ実践始めてくれ」


せんせーの合図とともにヤトは刹那に向かい走る。


「刹那ぁ〜覚悟〜!」

「遅いなぁヤト」


刹那はすでにヤトの後ろにいた。


「なんでお前はそんなにはやいんだよ〜」

「お前がおせぇんだよ!」


バキッ!ドカッ!


「せんせーヤトが死んだぁ」

「ほっとけほっとけ」

「お前らひでぇよ…」


そんな話をしていると詩帆が近づいてきた。


「おい刹那私の相手をしろ」

「いやだ」

「問答無用!」

「おたすけ〜」


刹那は詩帆に追っかけられる。

ちなみに振るっているのは木刀。さすがに真剣はあぶないのでということだ。



                   ◆



「疲れた」

「綾乃ちゃ〜ん。うえ〜ん」

「ヤトうるさい!刹那本気で剣を振るわなかったな?」


なんで詩帆にばれてんだよ!?


「なぜそう思うのですか?」

「私がお前に勝てるわけないだろ!」


なんだそれ〜!じゃぁ挑むな!


「ところで詩帆次の教科は?」

「歴史」

「おやすみ」

「寝るな」


バキッ!


_______



時は昼休みの屋上


「めしめし〜♪」

「刹那が元気出るときってご飯時だけよね…」

「詩帆!俺も元気だ!」

「ヤトはどうでもいい」

「ガーン」


イチゴミルク飲みてぇなぁ♪

あれっ?


「しまったぁ〜!!!」

「なに!?」

「弁当忘れた…」

「兄さん!!」

「うわっ!びっくりした!綾乃かよ」

「兄さんお弁当忘れたでしょ?持ってきてあげましたよ?」

「さすがわが妹〜」


そんななかにはいってくるやつが一人…


「綾乃ちゃ〜ん♪」

「あらヤトさんこんにちわ」

「あいたかったよぉ〜」


バキッ!ドカッ!ゲシッ!


「いってぇ!せつなぁなにすんだよぉ!」

「お前死にたいのか?」


刹那の殺気はほんものだった。

当然ヤトは…


「ごめんなさい」

「兄さん何もそこまで…」

「綾乃こいつはとことんやっとかなきゃいけないんだよ」


そんな楽しいお昼でした。


_______


帰り道。


「疲れた…」

「お前は一日寝てたようなものじゃないか」

「詩帆さん兄さんは一日寝てたのですか?」

「ああそうだ」

「兄さん…わかっていますね?」

「ごめんなさ〜い!」


_______


「あんなにやんなくってもいいじゃんよ〜」

「兄さんがまじめにならないからです!」


ここは刹那の家。

喧嘩の声が聞こえる。


「だからそれは〜」

「だからじゃありません!!」

「もう綾乃は〜。ちょっと出かけてくるわ〜」

「ちょっと兄さん!?」


刹那は家をでる。

そこには女が立っていた。


「わるいな。待ったか?柊」

「いいえそんなことないわ。それより妹さん…」

「いつもの事ださぁいこうぜ。遅刻だ」


そういうと刹那と柊は夜の闇に消えていった。


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