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神様の王様が転生した話  作者: コウキングス
始まりは森 出逢うは銀狼 追うは師の背中
9/20

【特殊武装】4 銀狼の少女と過去の女神

今回は少し長いです。

モンスターの等級をアルファベットに変更しました。


ただいま小説を読みやすくするために改編中です。

 馬鹿なことを口走ったサラを無視して洞窟に帰ると

 抱きかかえていた銀狼の少女をベッドに降ろし回復薬などを使って治療した。

 治療を終えると王山亀キングマウンテンタートルの魔石や部位を解体したサラが帰ってきた。


 「先に帰るなんてひどいじゃないの!」

 「サラが馬鹿なことを口走るからだろ!」

 「だってリオンが私が頑張って王山亀キングマウンテンタートルを倒してる時に女の子とイチャイチャしてたなんてショックだったのよ!」

 「イチャイチャなんてしてないよ!彼女が多分さっきの悲鳴の正体だよ!」

 「なんですって?!そんな少女がこの森にいたって言うの?」


 あ、サラが別の意味で怒りだしてる


 「そうだよ、多分王山亀キングマウンテンタートルへの生贄とかにするつもりだったんじゃないかな?あの亀は腐っても災害級だったんだろ?」

 「ちょっとそれどこの国よ文句言ってくるわ」

 「やめてあげた方がいいよ。彼女が生きてるって分かれば狙ってくるかもしれない」


 実際王山亀キングマウンテンタートルを討伐したなんて誰も信じれないと思う

 サラは1人で討伐したが災害級なんて国が総力をかけて討伐するものだ

 モンスターには基準となる等級がある

 モンスターの等級はこうだ


 ・神話大戦級・・・(これは神や英雄てないと討伐出来ない、お伽噺などの題材・・・存在自体不明)

 ・大戦級・・・(世界の戦力を結集して討伐可能・・・過去2回確認)

 ・大災害級・・・(2つ以上の国の連携で討伐可能・・・過去6回確認)

 ・災害級・・・(国を上げた戦力で討伐可能・・・過去10回以上確認)

  ・SS級

  ・S級

  ・AAA級

  ・AA級

  ・A級

  ・B級

  ・C級

  ・D級

 以上が魔物の等級だ。

 個人が単独で狩る事ができるのがB級までと言われている。

 それ以上の等級を討伐となると人外の領域だ。

 物語に出てくる英雄や勇者の類いになる。


 話を戻すが災害級はそれほどの脅威ということだ。

 国が総力をあげてでしか、討伐できないとなるとやはり生贄が必要とか考えてしまうのだろう。


 「確かに国から狙われるのは面倒ね。だとしても納得はできないから彼女が起きたら国の名前だけでも聞き出すわよ」

 「うん。国の名前は知っててもそんはないからね。俺だって許せない気持ちはあるんだ」


 こんなに小さな子を1人でこの森に差し出すなんて正気とは思えない。

 俺たちがいなかったらきっと魔物の餌になっていただろう。

 そう考えるとイライラしてくる。

 力があるのにそれを行使しないことも、守るべき対象の子供を生贄にしたことも許せない。


 俺が怒りを覚えているとサラが優しく抱きしめてくれる。


 「リオンこの事は女の子が起きてから考えましょう……ね?」


 俺はどうやら無意識のうちに拳を握っていたみたいだ。

 強く握りすぎて爪が食い込み血が出てしまっている。


 「うん。サラありがとう」

 「ふふ♪いいのよ。今日はもうご飯を食べて寝なさい。この子は私が見とくから」

 「そうするよ」


 サラの言葉に甘えご飯を済ませ布団に入る。

 疲れていたのかあっという間に眠りに落ちれた。


 少しだけ昔の夢を見た。

 まだ俺が【最強神】として生きていた頃の夢だ。

 ギリシアの女神と戦ってる。

 絶対貫けない盾を持っていたから少し苦戦したのを覚えてる

 勝てたのは俺の力のおかげだったな。

 今じゃ絶対に勝てない自信がある。


 まるで他人事のような気分でいると

 夢の中の女神と目が合う。

 俺はビックリして見つめ返してしまう。

 見つめあっていると女神の持つ盾が光の粒子になって消えて行った


 「貴殿は私に勝ったのだ。私を扱う権利がある」


 いったい何を言ってるんだろうか


 「まだ弱く幼い貴殿の力になれることを願っている」


 俺はよく意味がわからなかったが

 言わなければならないと思い、彼女に誓いを立てた。


 「俺は貴方を必ず扱いきって見せよう。

  【知恵】と【正義】の女神アテナよ」


 女神が笑った所で俺は夢の世界から目覚めた。


 「今まで過去の戦いを夢で見たことはあったけど今回みたいな夢は始めてみたな……」


 何か意味があると思うが

 今考えても情報が足りなさ過ぎる。


 「あ、そうだ。あの子目が覚めたかな?」


 昨日助けた少女の事が気になり俺は隣の部屋に向かった。


 部屋の中からはサラの話し声と初めて聞く声が聞こえてきた。


「どう?美味しい?」

「はい。すっごく美味しいです」

「もう可愛すぎる!お代わりいっぱいあるからね!どんどん食べていいのよ♪」


 扉の前で開けるか悩んでいると


「リオーン!扉の前で立ってないで入ってきなさいよ」

 

 サラに気づかれていたようだな

 俺は少女を驚かせないように静かに扉を開けた。


「やっぱり気づかれてたか」

「ガールズトークを盗み聞き何ていけませんよ?」

「ごめんごめん」


 サラの小言を聞き流していると


「あのぅ……お兄さんは誰ですか?」


 少し警戒しながらおずおずと話しかけてきた少女がいた

 おっと彼女に自己紹介をしていなかった。


「俺は名前はリオンだよ。サラに拾われたから苗字はないんだ」

「お兄さんがリオンさんですか!」

 

 えっと何故か急に少女のテンションが上がったような気がする。


「う、うん。俺がリオンで合ってるよ?」


 俺が肯定してあげると少女は花が咲いたような笑顔になった。


「リオンさん。この度は助けていただきありがとうございました。

 助けられたこの命大切に『リオンさんのために使います』」


 俺とサラの表情が固まった。


 彼女からよく意味がわからない言葉が飛び出てきた。

『リオンさんのために使います!』だなんて意味がわかっても理解したくない。

 何?命を助けたから残りを俺に捧げるってこと?考え方古くない?武士?武士なの?チョンマゲにしちゃったりするの?


 俺がパニックに落ちているとサラが助け舟を出してくれる。


「えーと自己紹介もまだなのにそんなこと言われても困るじゃない?」


 サラ!?笑顔が引きつってるよ!?

 あとそこじゃないよ!!


「あ!本当ですね。自己紹介を忘れてました」


 彼女は位住まいをただし三指をついて頭を下げる。

 あれ?これって嫁入りとかのやつじゃ……


「エイレ・ウィンドガルムンドです!魔物の餌になるはずだった私を助けていただきありがとうございました。この恩を返すためにリオンさんの家臣になります」


 家臣?家臣ってあの家臣?家もないのに?


「うん!ダメだね!」

「そんな……私が獣人のハーフだからですか?」


 あ、エイレは獣人のハーフなんだ。


「エイレがハーフだと言われなかったら気づかなかったし、俺はハーフだとしても気にしないよ」

「じゃあ何で家臣にしてくれないんですか……?」

「まず俺は自分の家がない。次は年齢の問題だよ。俺はまだ5歳何だ」

「え!?リオンさんは私と同い年なんですか!?」

「エイレも5歳なんだね。ならもう言わなくてもわかってくれるよね?」


 俺はなるべく優しく話してあげる。

 エイレは頭が良さそうだし纏っている雰囲気からして貴族の令嬢の類いだろう。

 そんな子を抱え込むなんて子供の俺じゃ無理だ。

 エイレは少し俯き何かを考えているようだな。

 考えがまとまったのか顔を上げ口を開く


「サラさん、私を娘にしてください」


 んん?ここで何でサラの娘になるんだ??

 サラも話を振られると思ってなかったのかびっくりしている。


「な、何でいきなり娘にしてくれってなるの?」

「サラさんの娘になればリオンさんと義兄妹になれるからです」

「私はリオンの母親であり姉よ!そんな下心満載の子、娘にできないわよ!」


 サラよく言った!さすが頼りになる!!


「じゃあ妹にしてください。お願いします!」

「い、妹ですって……ちょっとお姉ちゃんって言ってみて」

「……サラお姉ちゃん☆」


 ズキュゥゥゥゥン


 あ、サラが打ち抜かれた!


「エイレ貴方は今から私の妹よ!!」


 くそが!買収されやがった!!

 くっ!どこか抜け道はないか!


 「でもエイレの親御さんは探さなくていいの?」


 それだ!ナイスだサラ!


 「はい。会いたい人は居ますが、今はまだ会う時じゃないと思うんです。今の私の家族はサラお姉ちゃんとリオン兄さんだけです」


 バタッ


 サラがノックアウトされた!!

 でも確かに今の破壊力は危なかった。


「兄さんこれからよろしくお願いします」

「待って!ちょっと待って!」

「なんですか?」

「本当に親御さんの事はもういいの?ここ東の大陸だよ?魔物の楽園の奥地だよ?」

「私は強くなりたいのでむしろ好都合です。親に関しては私は生贄として売られたのでもう会いたくもありません!」

「でも……」

「兄さんは私が妹になるのは嫌……ですか?」

「そういう訳じゃないんだけどね。俺はまだ弱くてエイレを守って上げられないと思うんだ。勝手な考えだけど兄になるなら俺はエイレを守れる位強くないとダメなんだ」


 エイレの見た目はすごく綺麗だ。

 そんな子が俺の義妹になるなんて嬉しいに決まってる。

 それでも俺が踏ん切りがつけられないのには訳がある

 そう俺はまだサラの庇護下になければすぐに死んでしまうということだ。

 決して1人では生きていけない。

 そんな俺に守る対象が出来るなんて不安材料にしかならない。


「だから俺はエイレが嫌とかじゃなくて、弱い俺が君を守れると思えないんだ。だから俺は俺のために君を許容できないんだ」


 きっとこれで彼女には嫌われてしまっただろう。

 自己中心的で臆病で器が小さいこんな男俺なら願い下げだ。

 元神の王が笑えてくる。


「だけど私は貴方について行きたい。貴方の後ろに立ち背中を押してあげたいんです。どうか私を受け入れてください」


 彼女はまっすぐに俺の目を見て語りかけてくれた。

 俺が口を開こうとすると、突然エイレと一緒にサラに抱きしめられた。


「貴方たちは私の家族よ。もっとお姉ちゃんも頼りなさい。リオン、貴方はまだ5歳よ。これからいくらでも強くなれるわ。だから守る強さの意味を知りなさい。それから私にも貴方を守らせてちょうだい。それからエイレもここは危険よ。私は常に側にはいられないわ。それでも私達の妹になる?」

「はい!なりたいです!」

「そう……わかったわ。貴方の覚悟受け取った。今日から貴方はただのエイレよ。私とリオンの可愛い可愛い妹」


 サラの言葉を聞き何故だか心があったかくなった。

 エイレはサラの言葉と体温に安心したのか泣きだしてしまった。

 サラは泣いているエイレを優しく

 俺はサラのおかげで踏ん切りがついたので

 少しだけ力を入れてエイレの頭を撫でた。

 エイレは余計泣いてしまったが、何だかその涙は悲しみではなく嬉しさから来てるように見えた。


「あ……ありがと……グスッ……ごじゃいますぅ……」


 エイレはしばらく泣きながらお礼を言い続けた。

 俺は泣き止むまで頭を撫で続けた。


 後日わかったのだかサラは元からエイレを家族にするつもりだったらしい。

 1回断ったのは何故か俺を狙っているとわかってその場のノリ。

 つい断ったそうだ。


今回は少しコメディ感が出てしまいました。

あの女神様はいったいなんなんでしょうか!

そして新ヒロインエイレちゃん登場です!

あ、サラさんが最初とキャラが違うのは簡単に説明しますと

・リオンを拾った時は修行僧みたいな感じ

・リオンを拾って生活してると徐々にたまった欲望が全開に

みたいな感じです!

次でいきなり2年たちます。

次回の投稿も頑張るので応援よろしくお願いします!

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