表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

真っ赤な茶番劇

作者: にぃに

駄文でございます。ご注意ください。これから成長していきたいと思っているので、ご感想、アドバイス、いただけたら嬉しいです。

11月の夜、少し気が早い街はイルミネーションで輝いている。月の光が色褪せて見えるくらい。それはそれは明るい。

「不景気な癖に。」

なんて心の中で呟いたりしながらその中をゆっくりゆっくり歩いていく。

「少し早く出ちゃったか。」

と苦笑い。



華奢でいかにも可愛らしーい真っ赤な真っ赤なミュールを履いたあたしの足は、早く早くあなたとの待ち合わせ場所に向かおうとする。でも、それを抑え、ゆっくり歩く。

この間は10分前に、その前は10分遅くに到着したから、今日は20分ほど遅れて行こう。

携帯電話を取り出し時間を確認するついでにマナーモードを解除する。さらに着信音量を1から3へ。


自分の行動に、あたしはにやりと口の端をあげる。


その口に引かれたルージュもこの前の可愛らしいピンクとは違い、いやらしい赤。


自分自身の行動に呆れてしまう。

自嘲的な笑みが溢れる。

あたしったら、一人で笑いすぎね。


あなたに出会ってからのあたしはおかしい。


無理に背伸びして、大人の女を演じようとして。



なぜこんなに素直になれないのか。


いや、理由は分かっている。

怖いのだ。


けれどこれが自分の首を絞めている気もする。


ああどうしたものか。



あたしは弱い女。

ねえ、どうかあたしを見捨てないで。

このくだらない茶番にもう少しだけ付き合って。

こんなことをしなくていいように安心させて。



またケータイを取り出し時間を見ると30分の遅刻。あら、予定外。


「おーい。」


気が付くと数メートル先には大きく手を振るあなたが。


きっと今日のこの自分自身予定外な遅刻にも、あなたは怒らないんだろうな、なんて考えて、またにやりと笑った。

こんな駄文に目を通していただき、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 主人公の気持ちがリアルに想像できてよかった。携帯のマナーを解除する、矛盾した気持ちが伝わってきて最高です!!
[一言] はじめまして。にぃさん(^^)作品とってもよかったです!主人公の女の子の気持ちが可愛いくて、ちょっと小悪魔風で読んでてほほえましく感じる作品だと思いました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ