あらすじ&キャラクター紹介&用語解説
この項は本編ではありません。
本作『片翼のフェアウェル』がどんな方向性で、どんなキャラがいて、どんな内容なのかを簡潔に紹介しているガイダンスです。物語の核心に迫るネタバレ要素はありませんが、前情報がない状態で本編を読みたい方はスルー推奨です。
●どういう位置付け?
本作は、ロスト=ストーリーは斯く綴れり(https://ncode.syosetu.com/n6161h/)の外伝作品です。
ロストストーリーのラストから約2年後のお話で、同じ魔術国家デ・ラ・ペーニャですが、本編には登場しなかった第五聖地アンフィールドが舞台となっています。
●ジャンルは?
三人称のハイファンタジーです。
基本的にはロストストーリーと同じですが、研究・開発といった内容ではなく、マルテが幽霊城の謎に迫る物語となっています。
コメディ:シリアスが3:7くらいの内容です。
●どんなストーリー?
主人公はロストストーリーの第2部「マラカナン編」に登場した隻腕の少年、マルテ。
15歳となり、考古学者として旅している彼が「幽霊が出る城がある」という噂を聞きつけ、その城へ向かうところから物語は始まります。
教会が支配する魔術国家には本来存在しないはずの「城」が何故あるのか、その城に住む住民「エデン」とは何者なのか、彼女が操る「意思を持った魔術」とは何なのか、同じタイミングで城に向かっていたフェーダという怪しい男の目的は何なのか。
そんな様々な謎を解明すべく、城内で調査するマルテの約10日間を描いた中編となっています。
●キャラクター紹介
・マルテ=レオンレイ
元教皇ゼロス=ホーリーの孫で、現在は15歳。幼児期に左腕を失い、右腕のみの隻腕の少年。考古学者を目指し、日々魔術国家デ・ラ・ペーニャの各聖地を回っている。
・エデン
デ・ラ・ペーニャ唯一の「城」に住む謎多き女性。マルテよりやや年上っぽい外見の魔術士。自律する魔術「フワボー」「メツブ」「ヴァール」を従えている。やや毒舌の明るい娘。
・フェーダ
城に向かうマルテを助け、彼と共に城へ向かう青年。生真面目で朴訥な性格だが、マルテには彼が怪しく映っている。
・リリルラ
エデンの侍女のような仕事をしている少女。ぶっきらぼうな喋り方で、無表情だが割と俗物。主のエデンを若干見下している。
・姫君
エデンと同じ外見の女性。喋り方は彼女とは別人。その正体は……
・ガルフェロイ=エインシェント
魔術士ギルド【キャルディナ】のギルド長。「邪術」の話をしたマルテに対し、強い警告を発している。
・アウロス=エルガーデン(ゲスト)
2年前にデ・ラ・ペーニャ最高の称号「賢聖」を得た、研究畑の魔術士。現在は目的のため各地を飛び回っている。
●用語解説
・アンフィールド
魔術国家デ・ラ・ペーニャ内にある6つの聖地の1つで、第五聖地に相当。研究よりも戦闘で敵を倒すことが重要視される聖地。総大司教ハデス=オーキュナーが治めている。
・アランテス教会
デ・ラ・ペーニャを支配する魔術士の総本山。
・自律魔術
まるで自分の意志を持っているかのように動き、時間が経過しても消えない不思議な魔術。アランテス教会が普及させている魔術には含まれていない。
・ジャム
果実や果汁に砂糖・蜂蜜を加えて加熱濃縮した保存食。パンに付けてもよし、直接食べてもよし。甘味の王者
・総大司教
幹部位階3位。最高の裁治権をもつ司教職。第一聖地マラカナンを除く各聖地のトップ。
・邪術
あまりにも強力で制御が困難なため、アランテス教会から存在を認められていない……とされている魔術。
・オートルーリング
アウロス=エルガーデンが発明した、魔術使用時の技術。通常はルーンという文字を手動で描く事で魔術が発動するが、この技術を用いると最初の数文字描いただけで残りが自動的に文字が出力されていく。
・浮気者
両想いの相手がいるにもかかわらず、他の女性に手を出す不埒な人物。ただし片想いの場合はその限りではない。