声
「……て、…く……」
「……・ち…」
声が聞こえた…。
「……く……」
誰の声だろうか…?知ってる?知らない…?
「……だ…」
とにかく…、
「だ~~!!うるさ~~い!!」
セージは飛び起きた!
そのままあたりを見回す。……誰もいない。
オリエンスの街も丑三つ時は真夜中である。セージは謎の声に睡眠を邪魔されていた。
「いないか…」
てっきりまた、リーゼが布団に侵入し、耳元でブツブツ言っているのかと思ったセージであったが、違ったらしい。
「なんですか~、夜中に……」
そう言ってムクりと起き上がったのは、さも当然の様に横で寝ていたリーゼだった。おまけにシーツで胸元を隠しているが、全裸だった。
「やっぱいるじゃね~か!」
セージはリーゼのこめかみをグリグリしながら言った。
「いたいいたい何するんですか~?!」
「うるさい!夜中に耳元でブツブツ変な寝言言いやがって!」
「……さい…」
「言ってませんよ~私寝つきはいい方だから~」
「た……」
「言ってるだろ~!、現に今も!……」
「…く……」
セージは手を止め、辺りを見回す。
何処からか断片的な声がする。
「た……」
二人の視線は一転に集中する。ベッドの隣…、椅子の背もたれ、に掛けられているセージのジャケット…、
セージはジャケットを振ってみる…。
コロン…。
何かが床に落ちた、拾ってみるとそれはセージの赤いドラゴンの魔石だった。
「ダ …ン …ジョ ン… に……」
何かが起こりつつあった…。




