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異世界冒険記 ツワモノどものファンタジア  作者: マサオカ
5.5話 変わる世界の合い間
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異世界検証 1

「では始めましょうか。この世界が何なのかの考察を」


榊センセは黒板の前に立つと、講義を始めた。

 セージ達は思わず手をたたく。

「まぁ…、仮説は幾つかありますが、まずは一つ目」

 センセは指をパチッと鳴らすと、お馴染みのステータスウィンドが目の前に現れた。

「私達のいた世界との大きな違いは、このステータスウインドです。誰もその仕組みを知らなくても、この世界の住人なら、当たり前に使えてしまう技術です」

「まぁ、便利なら誰も気にしないしね…」

 ディックがお茶を飲みながら言う。

「この世界では皆、生まれた時から有る当たり前の常識なので、誰に聞いても何時から有るなんてわかりません。生物に”どうやって呼吸するの?”と聞く様なものです」

「なるほど」

 セージはとりあえず頷いた。

「ですが、我々にとっては異質な物、もしこれが当たり前に存在する世界が有るなら…そこは、   ゲームの中だけです」

「?」

「これは、まぁ極論なのですが…、」

 いったん言葉を区切ると話し出した。

「我々に有る唯一の共通認識は、自分がすでに死んでいると、言う事です。…ですが、死んだ後、自分の体がどうなったかを知る者は誰もいない…」

「つまり?」

「つまり、私達が死んだ後、何者かが脳みそを取り出し、何かの機械に繋ぎコンピュータの作った仮想現実の世界で第二の人生を歩んでいる…。”ゲームみたい”で無くこの世界はゲームそのもの。肉体を捨て、このバーチャル空間で永遠に生きていけるかという、夢の実験。」

「確かに極論だけど…、まぁ、納得は出来るはな」

「……、」

 しばらく考え込んでいたセージが口を開いた。

「話の内容は半分も理解でき無かったが…、たぶん違うと思う」

「ほう…、それは?」

 センセの反応にセージが言葉を選んで話し出す。

「シズだよ」

「姉さんが?」

「俺は静が死んだ後も、葬式から仮想までずっと見ていたぞ。脳みそなんて取り出してなかったし、俺が許さん!」

 

「なるほど、 そういった実証があるとありがたいですね。これでこの仮説は完全に却下できます。さすが、寿命でポックリ行った人は言う事が違う」

 センセは手をたたきながら言った。

「その呼び方やめろ」


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