バトル
「さぁ、お前の人生終わってるぜ!」
武装したディックはカッコ良く人差し指をビシッと突き出して言った。
「なんだと~!カッコ付けやがって!」
徴発された銃オタは、全身に生えた銃口からメチャクチャに乱射し始めた。だがディックは微動だにしない。背中の巨大な角が飛び出し二本の双剣となる。
ディックは攻撃を避けながら一気に間合いを詰めると、二本の双剣で殴るように銃オタの顔面を叩く、そしてトドメとばかりに顔面を蹴り飛ばして着地した。
「ぐぼ!」
手にした銃で撃つが、ディックは軽く首を動かしてかわした。
「な、なぜだ?」
「バラバラな銃を寄せ集めただけじゃあ狙いが定まらず、当たるわけね~だろ」
双剣を重ねるとそれは”弓”となり、寸分違わぬ狙いで次々と突き出た銃口を破壊していく。
「ぐべぇ~!」
「狙いは正確に、一発必中だ」
「くそがぁ!」
アドバイスを受けてからかわからないが、端に残った銃口一本がディックを狙うが、
「ぐぼぉ!」
あっさり撃破された。
「無理無理、弓の俺に早撃ちで負ける様じゃな、隙を突くならもっと考えな」
「このガキィ!!」
銃オタのデカい穴だらけの体から黒い煙が噴き出す。暗い夜の街をさらに黒く染める。
――フハハハハ、何も見えまい、だがこちらには索敵スキルがある!お前の位置は手に取るように……
「ぐぼっつ!」
などと考えているといきなり矢の直撃を受けた!
「あ、まだそこにいたの、だめだよ煙幕張ったら場所変えなきゃ」
「こ、このガキがぁ!」
「”異界人は見かけで判断するな”ってのはこの世界の常識だぜ。お前もホントはいくつだ?」
「お~い!いいから早く何とかしろ~」
危なくて近づけないため、遠くで壁の後ろに退避しているセージ達が言う。
「あいよ~」
デックはセージ達にひらひら手を振っていった。
「じゃあ始めるか」、
デックは腰をポンッと叩くと、パックから実体の無いホログラムのカードが何枚も飛び出し彼の周りを舞う。
『アイス』・『レイン』
二枚のカードが矢に吸収される。
『ブリザードショット』
放たれた矢は横殴りの雨となり、それは氷のつぶてとなり、銃オタを襲った!
「ぐぉぉぉ!!」
銃オタの巨大な体がみるみる凍り付いて行く。
あっという間に巨大な銃オタの氷柱が出来上がった。
「仕上げだ」
左腕に一体化したサークレットデバイスを押し込む。
『チャージ・アップ』
マシンボイスと共に矢の先に全エネルギーが集中する。それと同時に肩アーマーなどが開きどう見てもミサイルの様な突起物がせり上がる。
「ソレ…ダメって……」
「最後に教えてやる、大人ってのは嘘つきだ」
ディックはゆっくりと弓を引いた。
「デッドリーショット…」
放たれた光弾、さらに無数のミサイルが、凍り付いた銃オタの体を粉々に砕いて行った。砕け散りながらわずかに残った意識が…
――あれ…、どこで間違ったんだろう…、ここは…俺の世界じゃ…?―-
氷の塊は爆砕した。
「次は、大好きな硝煙の臭うサイバーパンクな世界にでも行くんだな」
ディックは武装を解いた。




