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異世界冒険記 ツワモノどものファンタジア  作者: マサオカ
第四話 ダンジョンの街のティータイム
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対決

怪物と化したメッキ男とシズ達の戦いが始まる

「飛んでる?……」


 巨大な翼の生えたシズのドラグギアは、重力など関係ない様に宙に浮いていた。軽く体を動かしてみる、ゴツゴツした鎧なのにまるで重さを感じなかった。

「そうだファウナちゃんは?」

 慌てて一緒に投げ出されたはずのファウナを探そうとするが

「呼んだか?」

 声の方を振り向くと、そこには背中からコウモリの様な羽を生やしたファウナがパタパタと空を飛んでいた。

「あらカワイイ……」

 ファウナはシズの”かわいい”に少しムッとした様だったが、すぐに杖を取り出すと。

「ダークミスト!」

 杖を下にかざすと黒い霧が噴出し、瞬く間に地上と空の間に黒い幕を張った。

「何をしたんです?」

「だってこのままじゃ、…ぱんつ見えちゃうだろ!!」

 ファウナはスカートを抑えながら言った。相変わらず変な所でウブである。


「ドコだ!パンツ!パンツ!」

 黒い霧で二人を見失ったムカデワームは、仮面の周りの複数の目をギョロギョロ動かし辺りを探していた。

 そこにシズが獲物を狙うハヤブサの様に高速で突っ込んできた!

 ようやく気付いたムカデワームは、鎌の付いた幾つもの腕を伸ばし迎撃するが、シズはその全てを紙一重でかわす。

 腰から刀が射出され、それを掴む!

 それは普段、シズが使っている刀より1.5倍ほどの長さの長刀だった。

「はぁぁぁ~!!」

 あっと言う間に間合いに入ったシズは、金仮面を切りつける!

「ぐうぇぇぇ!!」

 慌てて腕を伸ばすがそこには既にシズの姿は無く、その向こうに魔導書を出したファウナがいた。

「フレイムショット!」

 突き出した杖の先から火炎弾が高速射出され、先ほど静が切りつけた金仮面に炸裂する!

「ぐぇぇぇぇ!!」

「やったか?」

 二人は爆炎が晴れるのを待つが、

「!!」

 一瞬早く気が付いたシズが、ファウナ抱いて後ろに後退する。煙の中から腕が伸び、先ほど二人のいた空間をかすめる。

「グへへへ残念だったな」

 煙が晴れると額が焦げたムカデワームがいた。

「ここが弱点だと思ったか?残念だったなぁ」

 腕の一本で金仮面のあった位置をさして言う。

「俺は頭がいいから、弱点をさらけ出すほど間抜けじゃないんだよ」

 巨大なワームの頭の側面に金仮面が浮かび上がった。

「本体はこの体の中を自由に移動できるのさ」

 今度は長いムカデの体の真ん中に金仮面が浮かび上がった。

「フハハハハハ、どうする?無敵の俺様に勝てるかな?」

 ムカデワームは勝ち誇ったように笑っていた。


「面倒だな……」

「でしたら……」

 少し考えてるファウナの耳元にシズが 何かぼそぼそと伝えた。

「……、お前も結構無茶な事を……、だが、まぁ嫌いじゃない」

 二人は目配せをすると、並んで空に立った。

 シズは太もものポシェットの様な物を軽く叩くと、中からデジタル化されてカードが帯の様に飛び出した!

「暗黒の……闇の王が命ずる、混沌の中より生れし一粒のかけら……」

 呪文を唱え出したファウナの横で、シズが一枚のカードを切る!、

≪ウィンド≫

「はぁぁぁ!!」

 シズが舞う様に長刀を振り回す!刀は風邪を巻き起こし、振るたびに刀に風が綿アメの様に巻き付いていく!

「光の神の名のもとに!金色の稲妻を降らせよ!!よし言えた!!」

 久しぶりに噛まずに言えたファウナの中二病呪文の完成と共に空に雨雲が出現し。

「アークサンダー!」

 特大の雷が、シズの頭上に落ちた!

 だがシズはそれさえも刀で巻き取り、そして竜巻と稲妻か混じり合った物を!

「疾風迅雷!!」

≪ライトニング・ブラスト!≫

 ムカデワームに向かって投げつけた!

ドォッォォー!!

 口から入ったそれは頭部を破壊し、さらにそのまま胴体を破壊しながら下へと下り、

ドォーーン!!

 最後に大爆発と共に、地中にあった本体をも吹き飛ばした!!

「ほげぇぇぇ~~!!」

 間抜けな声を上げながら地中の体に隠れていたサード本人が打ち上げられた!

 だが、身体はモンスター化の影響か、ガリガリに痩せ、そしてもはやイケメンの面影すらないミイラ顔に金仮面の破片がいくらか張り付いていた。

「ぱげ!」

 そして、地面に転がり落ちる、もはや慣れないイケメンを気取っていた面影は微塵もない。

 短い足でヨタヨタと立ち上がり、その場から逃げようとするが、

ドン!

 爆音と共にシズが地面すれすれを高速接近してきた!目が完全に”キルモード”だ。

 突き出した切っ先がサードを狙う!さすがの彼も”死”を直感した!!。

「キャァ~~!!たすけてくれ~~!!」

 女よりも高い、悲鳴にも似た命乞いが響いた!

「!!」

ドォォォォーーン!!

 轟音と共に辺りに土煙が舞う。


 やがてゆっくりとそれが晴れていくと、その中央に二人の人影が見えた。

 固まったサードの喉元、皮一枚の所にシズの刀の切っ先が止まっていた。

サ~~~~~~~!

 血の気が一気に引く、

「キャァァァァ―――――!!」

 そのままかつてない速度で逃げて行った。


「いいのか?逃がして?」

 いつの間にか地面に降りていたファウナが駆け寄って来て言った。シズは息を整えながら、

「あれではもう悪いことは出来ないでしょうし、いいでしょう」


 シズの着ていた鎧が分離し、元の子竜に戻ると、戦いの終了を告げる様に周りから歓声が上がった。


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