森の散策
森の中を行く即席パーティそこに敵が現れる
暖かい日差しの中、セージ達はこの森の何処かに有るであろうダンジョンの入り口の探索を始めた。
道無き獣道を森の奥へと入っていくと、徐々に木々が太陽の光を遮り薄暗くなっていく、いつモンスターの襲撃が有るか分からない緊張の中……
「あっ!木苺はっけ~ん♪」
リーゼは木陰に実っている木苺を見つけると、一個を頬張った。更に二・三個を取るとセージの所へ行った。
「どうですか?セージさんも」
一個をセージの口へ”あ~ん”しようとするが、セージは木の根元に生えているキノコをじっと見ていた。
「どうしたんですかセージさん?」
「いや、この茸俺のいた世界では食える茸だったんだが、この世界ではどうなのかなって」
数ある山菜の中でもキノコ類は特に判別が難しい植物である。山暮らしのセージはキノコ採りにはかなり自信があったが異世界の茸に関してはさすがにわからなかった。
「あ、たぶん大丈夫ですよ」
「そうなのか?」
「ええ、セージさんが今まで食べた物、セージさんがいた世界の物と戴せて変わらなかったでしょ」
「なるほど……」
確かに、セージがこの世界に来てから食べた物に、知らない物は無かった。
「よし!今夜はキノコ鍋だ」
セージはキノコ採りを始めた。カトゥーはそれを不安そうに見ていた。
「おい二人とも、簡単なクェストだからと言って油断し過ぎじゃないか。何が起こるかわからない森なんだ、ピクニック気分であまり油断していると……死ぬぞ!」
彼は”異世界に来たら言ってみたいセリフベスト3”の一つを言った。
リーゼは少しムッとして、
「何を言っているんですか!遊んでいる様に見えて周囲の警戒は怠っていないんです。セージさんは!ピクニックに見えていつでも戦闘準備は出来ているんです。セージさんが!冒険者をなめないでください!」
「全部俺任せかよ!」
「いいじゃないですか、あっ、私に戦闘能力を期待しないでくださいよ」
わかっていたがリーゼは戦う気は無いらしい。セージは腰の刀にスッと手をかけ
「まぁ、あてにされた以上は……」
言うより早く、刀を抜いたセージはカトゥーに切りかかった!
カトゥーは突然の事に何の反応も出来ず、
――斬られる!――
と、目を閉じた瞬間!
背後から彼を襲おうとしていたゴブリン型モンスターを切り飛ばした!
カトゥーは全く気付かなかった。当然である彼はSWで索敵をしなければ敵を見つけられないのだ。
ようやく事態に気づいた彼は慌てて索敵を行うと、十メートルほど先の木陰にゴブリン型のモンスターを複数見つけた。
彼は名誉挽回とばかりに大剣を抜くと!
「いくぞー!ついて来い!」
掛け声と共にセージが止めるのも聞かず、カトゥーは森の中に駆け出して行った
後にはセージ達二人が残された。
「俺たちはゆっくり行くか……」
セージ達はゆっくり歩きだした。




