プロローグ
無事ドラゴンを倒したセージ達、次の冒険は……初心者クエストだ!
暗闇の中に少女はいた.
目はうつろに手足は骨と皮だけに、ただそこで死を待っていた。
何故ここに居るのか、自分が誰なのか、何も思い出せなかった、考えられなかった。
ただこの後に来る安らかな死だけが彼女への救いの様に思えた……。
突然扉が開いた。少女は目だけを扉へ向ける。
差し込める光の中、とんがり帽子と黒マントの人影だけが見えた‥…。
オリエンスの街に朝が来る…。
「ふぁ……」
眠い目を擦りながらファウナが、研究室兼寝室の有る地下からのそのそと上がって来た。
ここは街の中心から、少し離れた所にあるファウナとリーゼが住んでいる一軒家である。
台所からトントンと包丁を使うリズミカルな音が聞こえてくる。覗いてみるとリーゼが慣れた手つきで朝食の支度をしていた。
「あ、おはようございますファウさん」
「ああ……、おはよう」
ファウナは不思議な顔で挨拶を返した。ほっとけば昼間で寝ているリーゼである。なぜ?と聞きたかった。
「やだなぁ、前に言ったっじゃないですか今日はセージさんとクエストを受けるって」
「ああ……そう言えば」
――それで早起きしたか。ファウナはとりあえず納得したが、
「お前ずいぶんとあいつの事気に入っているな……」
「?、一緒に冒険する仲間なんだから、仲がいいのに越したことはないでしょ」
今まで三人ほど異界人を仲間にしたことはあったのだが、リーゼはのらりくらりとかわし、積極的にかかわろうとはしなかったので不思議に思った。
「任せてください!このボディで誘惑して骨抜きにしちゃってきますから」
ファウナの朝食をテーブルに並べ終えたリーゼは玄関へと向かっていった。
「じゃ、行ってきま~す♪」
すがすがしい朝日の中、リーゼは駆け出して行った。




