1:このお茶の銘柄は分かりますか? エリシア前編
最終章スタートです。
いつも誤字報告ありがとうございます。
読んでくれる皆さんのおかげでここまで来れました。
最後まで頑張りたいと思います。
私がエリシア・スフィールドになってから七年の歳月が経ちました。思い返せばあっという間だったと思います。
今日も王都は活気に満ちていて平和であるということを教えてくれています。もちろん貴族の世界などはそう穏やかなモノでもないのでしょうけれど、それでも今は平穏に暮らせているのは確かです。
もっとも今はいろいろ問題を抱えているのですが……。
「どうしたのですか? お母様」
長男のマクシミリアンが心配そうに私を覗き込んできました。寝る前の絵本を読んであげていたのに私が急に静かになってしまったから不安になったのでしょう。絵本が最後は結婚して幸せになりましたという話なのでふと物思いにふけってしまったせいですね。
「何でもありませんよ。」
「お母様、続き続き~」
長女のフェリシアが待ちきれないとばかりにしきりに催促してきます。二人共私にそっくりな赤い髪にラルフの面影も残しているので、大きくなればさぞ美人になることでしょう。男性に美人というのもおかしいかもしれませんが。
素直な子供たちに囲まれていて幸せだと思います。ただ、未だに母や妹のアリアには子供達を見せることは出来ていません。何度か訪れたことがあるのですが、まともに会ってもらうことは出来ませんでした。もっとも子供達も長旅をするにはまだ幼いので、連れていくことが出来ないということもあるのですが。出来れば両親や妹には王都に遊びに来てもらえるといいのですが、それもまずは会ってもらえないと話にはならないでしょう。
今、ラルフとは上手くいっていません。ラルフが家に帰ってくる時間が遅くなっており、避けられているようです。顔を合わせる時間が減っているせいで話が出来ないのが非常に残念です。
そんなことを思いながら子供たちに絵本を読み聞かせながら私は結婚したばかりの頃を思い出していました。
ラルフと結婚した後私はケートを離れ王都に向かうことになったんだけれど、その前に皆と話し合って“勇気の剣”を解散することになったんだよね。解散のきっかけはアニーのそろそろ婚活したい!が始まりだったんだけれど……アニーそこまで追いつめられていたのかなぁ?
「エリシアは良い旦那さんがいるからいいだろうけどさ~、私はそろそろ結婚してのんびりと暮らしたいかなって~」
「相手はいるの?」
アニーとギルド近くの酒場で昼食を食べながら私はふと気になって聞いてみた。アニーはトマトのパスタをフォークでクルクルと巻きながら当てがあるけれどまだ相手はいないよ~と言ってきた。
「紹介でもしてもらうの?」
「うん、その予定。知り合いが良い縁談を紹介してくれるって言うからね~」
なるほど、それなら大丈夫なのかな? アニーはこれからどうするのかな? 私達は王都に行くし、オイゲン達は西の方に向かうらしい。アニーに聞いてみるとしばらくはここケートに残ると言ってきた。
「レイラのことがあるし、しばらくはね~。結婚してからは分からないけれどね~」
なるほど。私はアニーとそんな話をしながら最後のケートを過ごして次の日王都へと出発をした。アニーにレイラのことで何かあれば連絡をお願いして。本当はレイラも一緒に王都の神殿へと連れていけたら良かったのだけれど、途中で欠けたりしたら大変なことになりそうだし、仕方なく置いていかざるをえなかったんだよね。寄付は続けるつもりだし、可能な限りレイラの見舞いにも来ようとは思うけれど。
王都への道中は大した問題は無かったけれど、魔物避けが効かない魔物が出るようになっていたんだよね。いったいどうしてだろう?
王都に着いてスフィールド公爵家の屋敷の前に着いた私は言葉が出なかった。領主様のお屋敷で慣れたと思っていたけれど、それよりも大きいし、中には高そうな調度品が沢山あってうっかり壊さないか心配になったくらい。
紹介するために案内された部屋にはラルフの家族が揃っていた。公爵様にその奥様ともう一人の女性……第二婦人の方かな?
跡継ぎのお義兄様夫妻に、もう一人のお義兄様夫妻。それに妹のアレイシア様が待っていた。確か第二婦人の息子になるのがお義兄様達になるんだっけ? 二人共カッコいいし、その奥さんもすっごい美人なんだよね。貴族ってこういう綺麗な人多いのかな?
妹のアレイシア様は正室の子供だからラルフと同じ母親になるんだよね。ラルフが全員に私を紹介してくれたんだけれど、アレイシア様には会ったことがあるんだよね。それ以外の人は初めてだから……初めて?
ちょっと待って、そもそも紹介してから結婚だよね、普通は? もしかして凄い失礼だったんじゃないかな!? どうしよう! あ、謝らないといけないよね? これ? 私が謝罪をしようとした時、お義母様が私に声をかけてきた。
「エリシアさん、ラルフが選んだのであればあなたが平民であっても何も問題はありません。しかし、立ち居振る舞いや話し方は貴族としてのマナーやあるべき姿があります。ですからその教育が終わるまでは私はあなたを認めるわけにはいきません、よろしいですね?」
……てっきり怒られるかと思ったけれど、そうじゃなかったみたい。もちろん異論はないし、むしろこちらからお願いしますという感じなので。
「はい、未熟なところや至らない所があると思いますが、精一杯頑張ります」
私がそう言って頭を下げると奥様は満足そうに頷いていた。公爵様はなんの反応も無いけれどいいってことだよね?
それから貴族としての教育が始まったんだけれど、正直に言えば甘かったかもしれない。私を教育してくれるのは一番上のお義兄様の奥さんでマリーナお義姉様と言って綺麗な金の髪にメリハリのあるボディの凄い美女なんだけれど……すっごく厳しかった。
「エリシアさん、まずはあなたに言っておくことがあります。今までのようにのんきに考えていられないということを!」
ビシッと一喝されて私は思わず背を正してしまったんだよね。凄く厳しい顔をしているマリーナお義姉様は私のそんな姿を見てよろしいと言って本を持ってきたんだよね。
「ラルフからこれまでの経緯は聞いています。それとは別にあなたの仲間のアニーという女性からも手紙で聞いています。前のご主人と上手くいかなかったことは残念でしたが、これからはあなたはラルフの妻です。前のように上手くいかないからといって安易に逃げ出すことは許しませんよ! 楽な方逃げようとするあおの甘えた性根を根っこから叩き直しますのでそのつもりで!」
アニーが今までのことをまとめて教えていたってことなのかな? でもなんで?
それに、私がジェイクから逃げ出したことまで知られている……。
「アニーさんはあなたが自分から言えないだろうということで教えてくれました。後からいろいろ知らされるよりも先に知っておいた方がトラブルは少ないですからね。アニーさんに感謝すればこそ、迷惑に思うなどあってはいけません、分かりますか?」
……マリーナお義姉様の言う通りだ。私が自分から言えないことがそもそもダメなのに。嫌なことが合ったら逃げ出してしまうようになっている私にはこういう方法でないといけないのかもしれない。
思い返せばアニーに辛いことは我慢しなくてもいいよと言ってもらえたのに甘えて逃げ癖がついてしまったことが始まりだった気がする。アニーはいつも逃げて良いなんて言っていないのに勝手にそうしたのは私なのだから。
「ごめんなさい、私が自分から言うべきでした」
「分かればいいのです。さて、まずは知識を蓄えることから始めますよ。時間は限られていますからね」
こうして私への教育が始まった。厳しくでも頼りになるマリーナお義姉様の教育は正直根をあげそうだったけれど、なんとかついて行くことが出来た。そうして教育を受けながら私は冒険者としての活動も王都の屋敷を拠点に行うことにしたんだよね。
というのもラルフが冒険者を引退したわけではないし、活躍はスフィールド公爵家の名声に繋がると主張してそれが通ったからなんだけれどね。最近見られるようになった魔物避けが効かない魔物はペトリリザードの毒の影響を受けたせいみたい。そう言う魔物中でも特に危険な魔物を倒すことで名声を得るつもりみたいラルフは。
魔物避けを気にもしない魔物は結構奥地からやってくるみたいで、そういう時は私達みたいな高ランクの冒険者に依頼が回ってくるんだ。公爵家には凄い名馬がいるから移動も前よりもだいぶ楽になったし、ちょっとくらい遠くても早く行って帰って来れるしね。
そう言えばラルフは本当はラルフォード・スフィールドと言う名前だったんだって。私は愛称を先に覚えちゃったみたい……いろいろ非常識でごめんなさい。
そんな日々を過ごして半年がたったある日、私達は依頼の関係でケートまで来ていた……いました。
ケートの領主様への届け物を頼まれたんだけれど、これが貴重な薬草らしく魔物を引き寄せてしまう匂いを持っているせいで危険な依頼だったんだよね。十数匹の魔物に囲まれた時は流石に死ぬかと思った。ラルフがピンチに陥ったりするし、危うく大怪我をするかもしれなかったんだ……です。
元々はラルフが受けてきた依頼だからもう二度とこんな依頼は受けないでねと釘を刺しておいたけれど。ラルフもまさかここまでだとは思っていなかったみたい……です。
ジェイクならこの薬草のこと知っていたのかな? もしそうならいろいろ注意事項を教えてくれたのかもしれない。私が逃げた続けたせいで愛想を尽かされてしまったけれど、それまでは私のことを一番に考えてくれていた人だったから……傷付けたことも、向き合わなかったことも謝りたいけれど、どこにいるか分からないし謝っても自己満足かもしれない。
今はラルフの妻だから夫以外の男性を探すことがどれだけ嫌な思いをさせるかは叩き込まれたから表立って探すことも出来そうにないしね。あのころそれが分かっていればジェイクに嫌な思いをさせていたことにも気付けたはずなのに。タリスマンの件や他のマジックアイテムだって端から見れば夫以外の男性から貰ったモノでしかないのにね。
マリーナお義姉様に指摘されてようやくそこに気が付いた私は愚かだよね。昔は理解していたはずなのにどうして分からなくなっていたんだろう。
だから今はジェイクから貰った物は最後に村を出る前にシェリアにお願いして置いてもらっている。ジェイクとの結婚指輪や貰った物をラルフと結婚した私が持って行くわけにはいかないから。お母さんは口をきいてくれなかったし。捨てることも出来そうになかったから預けておくことしか出来なかったんだ。いつかジェイクに謝れたらその時にちゃんと返そうと思って。
捨てれば私が愛していた想いまで否定することになりそうで、だから想いは返そうと思っているんだ。愛してくれたことへの感謝を贈って、私の犯した過ちを謝罪と共に引き取って。ジェイクにずっと背負わせ続ける訳にはいかないから。
だから今回ケートまで来る依頼を受けることに賛成したのは理由があるんだよね。レイラのお見舞いもしたいし、アニーの近況も聞きたい。
そして、村へ行ってみようと思う。入れてもらえないかもしれないけれどそれでも行ってみようかなって……思いました。
だめだ! まだ丁寧な言葉なんて上手くできない!
私が頭を抱えているとラルがあまり根を詰めすぎるなと言ってくれた。うん、分かっている。マナーとかは大分合格を貰えたんだけれど、話し方だけはまだ全然なんだよね。
一歩一歩確実にやって行かないと。
昔憧れた冒険者とは違う世界に入ってしまったけれど、自分で決めたことだから今出来る範囲で夢を追いかけてみようと思う。本当は村にいるときにそう出来れば良かったんだろうけれど、こればっかりは今は無理だったと理解出来る。
私はただの村人が持つには大きな力を持ってしまっていたから。こんな力を持ってしまえばただの村人でいられないことを理解していなかったんだ……あの時の私は。
神殿に行ってレイラが寝ている部屋へと案内してもらう。ラルフは領主様に薬草を届けに行った。私はレイラの見舞いに行きたいと言ったら許可を貰えたので来たんだよね。
今もレイラは石のままで何も変化は無かった。神官に聞いてもまだ何も手掛かりは無いらしい。何をどうやっても毒が解毒できないらしく、呪いが邪魔をするらしい。呪いがかかっているのは分かるのだけれど、解呪するには呪いの正体を理解できないといけないらしく、誰も呪いの本質が分からないために解呪出来ないのだとか。
仕方なく私は追加の寄付をして神殿を後にした。これ以上私が出来ることは無いのだからいつまでも仕方がない。でも、早くレイラが良くなるように……祈りくらいはしてもいいのかもしれない。ジェイクが祈っていたことを思い出した私は神殿に戻って神様の前で祈りを捧げてみた。ほとんど作法を忘れていたけれど、マリーナお義姉様の教育のおかげで思い出すことが出来たから助かった……のかもしれません。
何も出来ないし、何の役に立たないかもしれないけれどこういうのは気持ちが大事なのかもしれない。今更そんなことを思うのだから私は愚かなのだろう。あの時ジェイクにそう言ってあげれば良かったんだ。
アニーとの待ち合わせ場所は“親父の飯”と言う食堂だった。先に来ていたアニーがおススメの親父のきまぐれ定食を頼んでくれていたみたいで、私が席に着くとウェイトレスのお姉さんが持ってきてくれた。
今日の親父のきまぐれ定食は魚の煮付けとイモを油で炒めたモノだった。煮付けは程よい味の濃さで美味しいね。
アニーもそう思っているみたいで美味しそうに食べている。こんな店があったなんてね……ケートのことを知っているつもりだったけれどまだまだみたいだね。
「アニーは最近どう? 婚活は上手くいっている?」
「まぁまぁかな? 紹介してもらった人とお付き合いしようかなと思っているよ」
「どんな人!?……でしょうか」
一瞬私の脳裏にマリーナお義姉様の顔が浮かんできたので丁寧に言い直す。でもアニーはそれが面白かったみたいで笑っているし。
「なにそれ~、ぷふっ、エリシアもお貴族様になろうと頑張っているのは分かるけれど~、ごめん、笑う」
酷い!? これでも一生懸命頑張っているのに!……まぁ言葉遣いは上手くいっていないのは事実だけれどね。
「まぁ、頑張りなよ。私はもう特に何も言わないしね~」
うん、アニーの言う通り頑張ってみるね。私がそう言うとアニーはにししと笑ってみせてくれた。
「帰っとくれ」
私がペルナ村に帰ってきて入ろうとした時、たまたまそこにはお母さんがいた。お母さんは私を見るなり冷めた目でそう言ってきた。
「……村に入ることもダメなの?」
「あんたはもう村の人間じゃないんだ。ここはお貴族様の来るような場所じゃないよ」
余所者を見る顔つきだった。やっぱりお母さんにそんな顔で見られると……つらいな……分かっていたけれど。これも自分で撒いた種だから受け止めないと。
「話がしたいの。そんなに長い間いないから、それでもダメ?」
「お許しください、お貴族様をおもてなし出来るような村ではないのです。こんな小汚い村のことなど捨ておいて頂けないでしょうか。どうかご容赦を」
お母さんはそう言いながら地面に跪いてしまった。急に畏まった態度まで取り出すし。そんな言い方はして欲しくないのに!
私が慌てて抱き起こそうとするけれど、抵抗されてしまう。力づくでやれば出来なくはないけれど、それだと怪我をさせてしまいそうで怖い。
「ちょっと、お母さん! 止めて! そんなことしないでよ!」
騒ぎを聞きつけたのか他の村の人たちが出てきた。
「お母さん!!……お母さんにいったい何をしたのよ!! お姉ちゃん!!」
アリアが敵を見るような目で見てくる。違う! 私は何もしていないよ!?……でも私がそう言う前にお母さんがアリアを止めた。
「アリア! お貴族様になんて口を聞くんだい!! 申し訳ありません、この娘の罪は私が受けますのでどうかご容赦を! どうか……どうか」
お母さんはそう言いながら何度も地面に頭を擦り付ける。
……もう止めて……お願い……もう止めてよぉ……何もしないのに……。
頑張ろうと思ったんだけれどね……これ以上ここで頑張ってもそれは私のわがままになるんだね。
家族だから私が何かするわけないのに……これが私の選択なのかな?
「気にしないで下さい。今日はこれで失礼します。次からは訪問の許可を取ってからお邪魔しますのでそれでよろしいでしょうか?」
気が付けばマリーナお義姉様に習っていた話し方がすっと出てきていた。ここにこれ以上いればかえって困らせてしまう。ラルフがいなくて良かった。一人で行きたいと言って正解だったかも。
今は帰ろうかな。
またケートに来てレイラの様子を見ないとね。
村には手紙でいろいろ書いて送ってみようかな。許可が取れたら行ってみようかな……もうあんなお母さんは見たくないし。
それからマリーナお義姉様の教育はスムーズに進んで行って、教育が始まってから一年が経つ頃には私も全ての試験に合格が貰えるようになりました。
大変だったけれど、それも貴族の一員としての責任があるから大事なことだと今は理解しています。それからは冒険者としての依頼を受けながら難易度の高い依頼を受けるようにしています。あの魔物避けの効かない魔物の騒動が落ち着く頃には二年の月日必要でした。
そして私が結婚して二年経った頃、妊娠が分かったのです。その時に生まれた子供が長男のマクシミリアンでした。そして翌年にはフェリシアが生まれました。子供が生まれたことは実家には手紙で知らせましたが返信はこないままです。この子達が長旅に耐えられそうになったら会わせたいのですが、前のような状況になったら何の意味もありません。
あれからアニーは結婚したらしく、ケートに住んでいるそうです。ちょうどその時マクシミリアンを妊娠中だったために行くことは出来ませんでした。結婚後はアニーも忙しいようで上手く予定がかみ合わず、あれから会うことは出来ていません。
シェリアはあれから村に帰れていないのでどうなっているかは分かりません。あの時も会うことも出来ずに帰るしかなかったので、今どうしているか気になっています。手紙を定期的に送ってはいますが返信は未だにありません。あの時どうしてそんなに怯えるように拒絶されたのか分からないのです。私は何もしていないし、村で貴族が横暴を振るったという話も聞いていません。
私の知らない何かがあったのでしょうか? ラルフに相談してみたのですが、誰も何もしていないということでした。だから今は今も村に伺ってもいいかという手紙だけは送り続けています。
ジェイクの行方が知りたいのですが、何も聞けていないこの状況では……夫のいる身で他の男性のために行動するのは良くないとジェイクを傷付けたことで反省しているので人を使ったりして調査はしていません。目的は謝罪なのですが、他人から見ればそんなことは分からないのですから。学習しない愚かな私でもそこはもう間違えないつもりです。
……レイラはまだ石のままだそうです。治療の研究が殆ど進んでいないらしく、私はまだ寄付を続けているのですが、最近はその寄付も減ってきているようです。アニーに会えないまでも、これまでにお見舞いには年に二、三回は行っているのですが、その度に変わらないレイラに悲しくなります。
レイラの時間は失われて行くばかりで私は何も出来ません。ただ、待つことしか出来ないのです。
エリシア続きます。




