街からの脱出
兵士を一人殺めた二人は急いで門に向かって逃げていく。
騎士団の一人に手を出したのだ。
捕まれば極刑は免れないだろう
兵士を絞め殺した後、俺たちは走って門に向かっていた
「全く、少し遅かったんじゃないか?」
「お前の気の逸らし方が下手なんだよ・・・」
「ヘッ、そうかよ・・・!おい!ちょっとまて」
ラスタが何かに気づいたのかいきなり止まった。
「ん?どうしたんだ?」
「あれ見ろよ、ほら」
指をさした先を見ると門の前に4人程兵士がいた。
「さすがにあれを躱すのは無理だろうな」
「仕方ない、別の場所から逃げよう」
そう言って俺たちは路地に入っていった。
「ハァ・・・ハァ・・・」
「フゥ・・・フゥ・・・」
「おい、ハァ・・・少し、ハァ・・・呼吸を整えないか?」
ラスタがそう言ってきた。俺自身もかなり息が荒くなってきたのでそれに賛同した
「あぁ、ここまでくれば暫くは大丈夫だろう。と言っても10分程度だがな・・・」
「そんくらいあれば十分だろ・・・。一回、ハァ・・・、休まねえと、ハァ・・・やべえぞ・・・」
「それで、どうやって逃げるんだ?門はほぼ不可能だし、壁も高すぎる」
「そうだな・・・。何か乗れるものがあれば乗り越えられるんだが・・・」
{おい!そっちにいたか?}「「!!」」
{いえ、いませんでした・・・}「近くに兵士がいるな・・・」「ああ・・・」
{デビットが殺されてた。これは由々しき事態だ。万が一これが街に広がれば住人はパニックになってしまう}「声を出すなよ・・・」「お前がな・・・」
{ヴァル騎士隊長も動いたらしい}「騎士隊長・・・お前が言ってた女の事か」「そうだな」
{え?どうして彼女が・・・}「ヴァルっていうのか」「凛々しい名前だ」「何言ってんだお前」
{お前は仲間が殺されてじっとしてられるか?}
{・・・そうですね。私ならできません・・・}
{そういう事だ。彼女の気持ちもわかってやれ。じゃあ俺たちはこっちに行こう}
{了解しました}
「行ったようだな・・・。っておい?どこにいったラスタ?」
奴の姿が見つからない。
「おい!こっちだ!」
「そっちか、何があるんだ?」
「こいつは・・・」
「俺たちは運が良かったようだな。丁度壁が欠けてる部分があって助かったよ」
「よし、それじゃあ逃げるぞ」
「ああ{ちょっと待ちな!}!?」
「逃がさないよ」
もう少しで脱出できるところを誰かが呼び止めてきた
それは一般人な訳はなく・・・