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この世界で生きる者たち  作者: クヤロ
彼らの物語の始まり {春}
3/11

街の門へ

いよいよ作戦当日。

彼らの作戦は上手くいくのでしょうか。

「よし、出発するぞ」

商人の服に身を包んだラスタが言った。

「上手くいくんだろうな」

「まだ言ってんのかよ。大丈夫だって」

不安な俺なんてどこ吹く風といった感じ、能天気な野郎だ。


~門~

「でけえな、さすが街と言ったところか」

「何評論家気取ってんだよ。さっさとやるぞ」

適当にあしらわれた。

「あの、通行証の提示をお願いします・・・」

まさに新人って感じの若い男だ。

「ああ、これを頼むよ」

完全になりきってるが、傍から見るとただのいかついやつだな。

「このカード・・・商人の方ですか?今回はどの様な要件で・・・」

「いや、今日は観光で来たんだ。最近は取引ばかりで疲れていたからね」

作戦通りに返している。演技がうまい奴だよ、全く。

「あのぉ、それならこれとは別の通行証が必要なのですが・・・」

「な、なに?」

マジかよ。これはまずい事態になったな。

「あの、いかがなされました?」

拙いな、思考が停止してるのかすげえ間抜け面になってやがる。

仕方ねえ、こいつは新人のはずだ、それならこの嘘が通じるかもしれない!

「あ、ああ。君は見た限り新人だね?」

「はい。そうですが・・・」

「実は商人のカードは一応観光目的でも使用できるんだ」

「そ、そうだったんですか?先輩には別の物だと言われましたが・・・」

少し手ごわいな・・・。

「きっとその先輩は少し間違ってしまったのだろう。私はかれこれ何年も商人をやってるから信用してほしいがね」

「そうだったんですね・・・。それじゃあ通行を許可します。ごゆっくりお楽しみください」

ふう、何とか行けたようだ。

「いつまでボーっとしてんだ。ほら、行くぞ」

「え?あ、ああ」

やっと我に返ったのか間抜け面からいつもの顔に戻った。


「いやあ、助かったよ。お前の方が商人役に向いてたかもな!」

「馬鹿じゃねえかてめえ、こっちは心臓バクバクだったよ」

下手したら捕まってたかもしれないのに呑気な野郎だ。

「悪かったって・・・。それじゃあまずはこの高そうな宝石を質屋に行って売るか」

「質屋の場所わかるのか?俺はこの街に来たことがないからよくわからんな」

「・・・」

「おい、どうした?」

「・・・いや、俺もわからん・・・」

「は?」

「だって俺もここに来たの初めてだし・・・」

「下調べもしてねえのかよ。それでよくここに来る気になったな」

「うるせえ!なら誰かに聞けばいいだろ!」

逆ギレしやがった。

何とか危機を脱した二人。

しかしまた次の災難が彼らを襲う(迷子)

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