まだ信じてないの?
お風呂あがると携帯がなった。
陽子からの電話だ。
「もしもし、陽子?」
「うん。この間いってた集まりのことだけど、再来週でどうかな?金曜日か土曜日あたりで。」
「私はどっちっでもいいよ。」
「美香この間様子が変だったけど、彼氏つれてこれるの?」
ドッキ!
さすが陽子、嘘ついてたのばれてたのかな・・・・・・。
「う、うん大丈夫。」
つい最近彼氏ができたとは言えない。
「あのさ、信じてない訳じゃないけど。美香って昔からプライド高いでしょ?しかもいじっぱりだしそれでつい口から出ちゃったのだったら、無理して彼つくらなもいいんだよ。」
「いるよ、彼氏・・・・・・しかもイケメンなのに料理得意なの!」
「へ~やけに具体的ね・・・・・・美香ってストライクゾーン狭いから、本当にそうかもね楽しみにしておくわ。」
「う、うん。」
これは嘘ではない。
友君は誰から見ても、本当にイケメンだし。
そもそも友君は、友達と会ってくれるのかな?
「だいたい美香は理想が高すぎるからだめなの、私たちもう30近いのよ。適当なとこで折れておかないと、お嫁に行けなくなるわよ。」
「もしもし美香?聞いてる?」
いけない電話中に考え事していた。
「聞いてるよ、陽子お母さんみたい。」
「私が言いたいのは、恋愛って無理してするものじゃないってこと。急いで彼氏つくろうとしなくてもいいんだよ。いつか美香のそのプライドも捨てれるぐらい本気の恋ができるといいね。」
「まだ信じてないの?本当にイケメンだって。」
「そういう訳じゃないよ、この年齢になると見た目より中身だよ。それに、美香に自分の事大事にしてほしいだけ。」
「ありがとう陽子。」
「うん。また連絡するね。」
「またね、おやすみ。」
さすが私の親友陽子ちょうど落ち込んでる時に電話くれて、しかも元気をもらった。
携帯が鳴る。
陽子からのラインだ。
(何かあったら相談してね。)
最後まで優しい陽子だから好き。
でもその恋で悩んでるとは言えない。
たとえ親友であったとしても、ほかの事は話せても恋の悩みだけは話せない。
あいかわらず変なとこでプライドが邪魔する。
陽子に言えたら少しはすっきりするのかもしれない。
そういえば友君は、友達に会うとかそういうの付き合ってくれる人なのだろうか?
めんどくさがる男性もいそうだし、さりげなくてラインしてみようかな。
(今日はとっても楽しかったです。) 送信と。
(俺も楽しかったよ。)
(実は今度友達が飲み会で彼氏つれてきてほしいって言ってるけど、嫌だったらいいけど。)
送信っと。
(彼氏紹介ってやつですか?いいですよ、でもなんか照れますね。)
友君が、照れますねってなんかかわいいなあ。
(ありがとう。日付決まったらよろしくね。) 送信。
(さっきまで美香さんと一緒だったから、一人の部屋は寂しいです。)
友君かわいすぎだあ。
これがデレるってやつか?
私もこんなに可愛く甘えられたらなあ。
まあできるわけがないけど。
でも、これもいろんなひとに送ってるのだろうか?
胸がキュンとなって、友君の歴代の彼女に嫉妬する。
こんな時なんて返事したらいいのか?
嬉しいです? 私も寂しいです? もっと一緒にいたいです?
お嫁さんにしてください。ってプロポーズか私?!
一緒に暮らしたい。これは行き過ぎか?
なんてことをうとうとしながら考えたら、いつの間にか寝てしまっていた。
今日は、浮いたり沈んだりの一日だったから疲れていたのだろう。
ところが次の日に自分が、とんでもないことをしてしまったことに気が付く。
鳥の鳴き声、眩しい朝日ふと目が覚める。
今何時だろ?寝ぼけまなこで時計を見る。
「やばい!もうこんな時間携帯握りしめたまま寝ちゃったのか私、しかも電池切れてる。」
急いで携帯充電しなきゃ。
朝起きるともうすでに7時すぎで、少し寝過ごした私は慌てて支度をする。
どんなに時間がなくても朝シャンは欠かせない。
友君に会社で合うからだ。
そしてナチュラルメイクからばっちりメイクに変わった。
もう素顔では若い子に対抗できない。
だから普段よりも支度がかかるようになったので、いつも早起きしていたのに。
家から駅までもうダッシュして、電車に乗って会社に向かう。
朝シャンしたのにもう汗かいちゃって、少し落ち込む。
でも、会社には間に合いそうだ。
初めまして(そうでない方はこんにちは。)夜空夢月です。
至らない文失礼しました。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
よければ次回も読んでくださいね。
ありがとうございました。