から揚げに蜂蜜をいれるの?
相変わらず会社では挨拶しかできない。
そんな私をみて友君は笑ってるような気がした。
私友樹くんのことどんどん好きになっている。
きずくと目で追っちゃうし、声が聞こえるとドキドキする。
日曜日デートの約束をした。
いきたいとこ聞かれたが、仕事も忙しいし休みの日はのんびりしたい。
うちに来てもらうのはなんか恥ずかしいので、友君の家に行くことにした。
男の人の部屋ってどんな感じだろう。
よく考えると彼の家に遊びにいくとか緊張する。
着ていく服に悩んでいたら、あんまり寝れなくて朝になってしまった。
家まで迎えにきてくれると言ったけど、友君の家から近い駅で待ち合わせすることにした。
友君の家は駅前のマンションらしい。
駅につくとさっそく電話をしてみた。
「もしもし、友君ついたよ。」
「美香さんおはよう。今入り口?待ちきれず駅まで来ちゃったよ。」
私服姿の友君かっこいい。
しかも待ちきれずとか、かわいいこと言ってる。
「すぐそこだから行こうか。」
「友君っちはじめてだから緊張する。今日うちの人いるの?」
いるなら何か買っていかないとって思った瞬間。
「いわなかったけ?俺一人暮らしだよ。」
「聞いてないよ。でも、よかった挨拶何言おうかと思ってた。」
あはははっ! 友君が笑っている。
「美香さんてれやだし実家はさ美香さんが、いきたくなったらつれていくよ。」
気を使ってくれているんだ。
友君は、若いのにしっかりしてる。
「ここだよ。うちは7階ね。」
わああありっぱなマンション!
ここに一人暮らしか。
この間のお店行った時も思ったけど、友君ってもしかしてお金持ちなの?
「いいところにお住まいですね。なんで7階なの?」
「好きな数字が7だったから。」
「そんな理由で?」
「そんなもんでしょ?理由なんて。」
何気なく話してるけど実はすごく緊張している。
彼氏の家に遊びにいくとか、以前の自分ならありえないことだったから。
「どうぞ。」
「おじゃまします。」
ドアを開けるとそこにはモノトーンの家具が、センスよく置かれている。
まるでモデルルームのようだった。
そんな部屋みると自分の部屋なんか絶対見せれない。
「男一人暮らしなのに奇麗にしてるね。」
こういう人って女性もきれいにしてるのがあたりまえと思ってるのかな?
「母がたまにハウスキーパーよこすんだよ。」
「そうなんだ。」
「よかったらソファーに座って。何か飲む?」
「じゃあコーヒーで。」
「インスタントでよければ。」
「いいよ、ありがとう。」
「美香さんお昼食べたいものある?」
「う~ん、どうしようかな。」
何か買ってくっればよかったかな・・・・・・。
「でも私料理とかはあまりできないよ。」
自分で言ってて恥ずかしくなる。
「大丈夫、俺結構そういうの好きでさ。」
「料理するんだ!すごいね。」
「一人だからね。 はじめてみたら楽しくなっていろいろとね。」
イケメンの上に料理が趣味とか、かっこよすぎ。
「から揚げとか好きかな?」
「うん。好きだよ。」
「よかった。俺も好きでよく作るから得意なんだよね。」
「本当?楽しみ!」
「まかせて! 美味しいと言わせる。」
お料理か・・・・・・こっそり練習して次は私が美味しいもの作ってあげたい。
「友君はやっぱりお肉系が好きなの?」
「そうだねお肉も好きだし、お魚も好きだよ。」
う・・・・・・そんなんじゃあ何作っていいかわからないじゃない。
「たとえば、どんなの?」
「う~~~ん。」
友君はしばらく考えて、こっちを見て口を開いた。
「そうだなあ、ハンバーグとかサバの味噌煮とか彼女に作ってもらいたいかな。」
「何それ!き、期待しないでよね。料理得意じゃないっていってるでしょ。」
あははははっ!
友君が笑ってる。
こっちは困ってるのに。
「美香さんが、作ってくれるなら何でも美味しいよ。」
「もう・・・・・・。」
完全に見透かされてる。
料理とか興味なかったけど、頑張ってみようかな?喜んだ顔が見たい。
友君は本当に料理が好きそうで手際も良くて次々と作っていく。
「え?から揚げに蜂蜜いれるの?」
「うん。お肉やわらかくなって美味しいよ。」
「そうなんだ、美味しそう。」
から揚げだけかと思ったらテーブルには、お味噌汁やサラダまで二人分並びそろっていた。
「おなかいっぱい。美香さんは?」
「私も。 しかもどれも美味しかった。いつの間にかサラダとかも作っていたの?」
「栄養バランスは大事だからね。」
できる男ってこういう人のことを言うのか。
普段お菓子ばっかり食べてる私って・・・・・・。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
いたらないところばかりですが、よければ次回も読んでくださいね。
ありがとうございました。