終戦
防戦一方だった。
攻撃したり守ったりの繰り返し。アダルがいなくなり、3対1だが互角だった。
そろそろ両者体力にも限界が近づいて来た
「ラスト行くぞぉ!」
「おう!」
ボルグとイジャは炎を出す。ボルグは炎に包まれ、イジャは両腕炎に包まれた。
背中あわせになり片腕を前に出す。
「...ボルグはここまで成長したのか。」
ボソッと雷桜丸は呟いた。
マペットの世界。マペッツワールドではいつも雷桜丸が勝っていた。
炎の魔法だけはトップクラスだが基本がなってないと指摘されていた。
が、ここまで成長するとは思っていなかったのだ。
「はぁぁぁぁぁぁあっ!」
二人の手のひらからは魔法陣が現れる。
そこから剣が現れる。
「しゃあっ!」
炎の剣は現れたままで憑依する。
そして剣を持つ。剣から炎が溢れ出る。
「いくぜ!」
ナヴァローカに向かって向かいに行く。そしてジャンプする。
「っけぇぇえ!」
上から剣を下に突きつけようとする。
ナヴァローカは砲台をイジャに向けた。
「死にたいなら刺せばいいさ!」
初めてナヴァローカが口を開いた。完全に打つ構えだ。
「それはどうかな!」
ナヴァローカは砲する。しかしイジャは斬る。
「何!?」
「最後だぁ!」
ザシュッ。という音がする。完全に急所にヒットした。
「ぐわぁぁあっ!」
吹っ飛びダメージはいる。マークルでは犯罪者が使用しているマペット。共に関与していたら特別殺害が認められている。
しばらく動かずすぅっと消え始める。
「ふっ...。」
笑いを浮かべるナヴァローカ。もうやりきった。という顔をしている
「人間を支配してみたかったが...楽しかったもんだ。」
「既に支配しているだろ?」
「あぁ。楽しかった」
楽しかったよと言う前にもう一度刺した。 サブに回っている僕だからわかるがボルグは怒りに震えていた。
ナヴァローカは消えたとたんに犯人も倒れた。
「主!」
雷桜丸は犯人の所へ向かう。意識はあるようだ。
「大丈夫です...ありがとう君。」
優しい笑顔を浮かべた。さっきの犯人とは印象が違う。
「ナヴァローカに支配されていました...。ボスがくれたんです。」
「ボスとは?」
憑依から戻ったイジャが話す。
「連続殺人をしたやつと言った方がわかりやすいですかね」
「なっ...」
がっくり来た。こんな優しそうな人が操られいたなんて。
そう思ったときに大量の人が押し寄せて来た。警察やメディアも含めてだ。
この後は大変だった。警察に事情を聞かれたりメディアに質問されたり。外国のメディアもいた。
自分達は父のおかげで家に帰れた。
アダルはアンナが回復させてくれたらしく、アンナはお疲れ様と声をかけてくれた。
父もまさか自分の息子がマペットを使える事なんて知らなかった。
が、和解してくれた。反対するだろうと思っていた。
ちなみにこの後、警察が連続殺人をしたやつのアジトを特定。ついに逮捕された。
自分はもうクタクタ。初めて大規模な勝負をしたからだ。
ボルグは夜の星空を見ながら言った。
「下手したらこれから危険な目にあうかもしれねぇ。けどそん時はまたよろしく頼むぜ!」
「おう!」
二人はグーで手を合わせた。
夜に光る星が一段と輝いていた。