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お嬢様と夜空  作者: 瑠紀
3/16

第3話 二人の部屋

「紀奈紅…蓮のこと知ってるのか?」


「うん…だ…だって、幼馴染だ…もの…」


「お…幼馴染!?」


舜斗は、びっくりしているよう。


「憶えていてくれたんだ〜♪きなちゃんお久しぶり〜」


雪ちゃんは、手をひらひらしながら言う。


「蓮と幼馴染ってことは…。紀奈紅…もしかして…金持ち!?」


そうだけど…。


「わ…私…の家は…ゲホッ…」


あぁ、だめ…喋れない。


「だめでしょ?舜斗。きなちゃん、喘息なんだからさ」


雪ちゃんは、私の口を手でふせいで、言う。


「あのね、きなちゃんの家は、鹿王院家なんだよ?」


「え?あそこぉ!?」


舜斗が、信じられないというように叫ぶ。


「お…大声だしたらダメ…ハァハァ…」


舜斗は、苦笑して、


「お前もな」


と言った。


胸がカァと熱くなる。


何で…?


「鹿王院家って、世界の企業の半分以上を持っているっていうあれ?」


舜斗が、私に聞く。

そんなに、見つめないで…。


私は、うなずく。


「すげー!超お嬢様じゃん!」


「だから、言ったでしょ?」


雪ちゃんと舜斗がわいわい喋ってる。


ズキッ!


やだ…もっと苦しくなってきた。


「ハァ、ハァ…ゲホッ…く…苦しいよ…舜斗…」


胸をしめつけるみたいに、苦しい…。


「大丈夫か?ヤバイ…どうする、蓮!?」


舜斗に抱きついている力が強くなる。

喘息の最悪の、パターンだ…。


「僕達の、部屋に入れよう」


「え?待て。オレ達より、専門の人にまかせた方が…」


「バカか?お前、寮の扉は、11時30分に閉まるだろう?階の扉も」


「あ、そうだったな…じゃあ、オレ達の部屋か…」


舜斗は、悩んでるよう…。

そら、そうだよね。

男子寮ここは、女子禁止じょしきんだもの。


「ゲホッ…ゲホッ…ハァ、ハァ…ゲホッ」


い、息が出来ない…!


「紀奈紅…!」


舜斗は、私をギュッと抱いて、一番端っこの部屋に走って言った。


2…299室。


「オレと、蓮だけの部屋だからだれも、こないぞ」


〈ガチャ〉


その部屋は、10畳ぐらいの部屋。


男の子の部屋って汚いと思ってた。

以外とキレイ…。


「ここ、実は5人部屋なんだよな〜」


「舜斗、僕がきなちゃん持つ布団しいて」


舜斗が、雪ちゃんに私を渡そうとする。


やだ…!舜斗に抱いといて欲しい…!


「きなちゃん…」


雪ちゃんは、私の気持ちが分かったのか、複雑な顔をして、布団を出し始めた。


布団を敷きおわると、舜斗は、私を寝かした。

もうちょっと、抱いといて欲しかったな…。


「蓮、手際いいな…」


「幼稚園のころ、よくきなちゃんの喘息の世話してたから」


「ふ〜ん。」


舜斗は、私の横にストンっと座った。


「紀奈紅…大丈夫?」


「うん…ハァ…ゲホッ…」


舜斗は、私のおでこをコツンっと人差し指で触った。


「嘘つくなって!」


舜斗は、ニコッと笑った。


ドキッ


うれしくなる…。


苦しくなる。


「あ、ちょっと、トイレ」


舜斗は、立った。


「蓮、紀奈紅のことよろしくな」


雪ちゃんは、うなずく。


〈ガチャ〉


舜斗が、出て行った。


何で、こんなに寂しい気持ちになるんだろう。


「さ・て・と…」


雪ちゃんが、私をジッと見る。


そ…そんなに見つめられたら…恥ずかしいよぉ…。


「二人っきりだね♪きなちゃん」


え?


「ちょっと、お話し聞いてくれる?」


雪ちゃん…?

3日に一回が目安なのに更新しまくってますね…m(_ _)m

すいません…。


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