第14話 高校生
いきなりですが、紀奈紅達高校生になりました!!
これから高校生編です。
中学校、省くのを許してくださ〜い。
私達は高校生になった。
竜牙も雪ちゃんも亜宮畝も紗紀も杏実も同じ高校。
舜斗も―
そしてまだ告白できてない。
いつかは告白できると思ってるけど…。
「紀奈紅ぅぅぅぅ♪どっこ行くのっ??」
私は俯き加減に返事をする。
「病院♪今日検査なんだぁ。緊張する〜」
緊張してるのは本当。
だって今日は寿命宣告の日。
友達は20才って言ってたから私も20才ぐらいかな??
「んじゃあ、バイバ〜イ♪」
紗紀がニコッと笑って言う。
そして彼氏の南のほうへ素っ飛んでいく。
幸せそうだな…。
紗紀は拒食症も治って大人の女性に早変わりした。
小学校からは想像できないなぁ。
私も話し方変わったけど♪
「…バイバイ…紀奈紅…」
亜宮畝も変わったよね。
喋り方は変わってないケド。
ポニーテールにして可愛くなった。
彼氏は作らないつもりらしいけど…亜宮畝ならダイジョウブだよっ。
「バイバイ。亜宮畝」
ガシッ
!?
目隠しをされる。
「だ〜れだ??」
この声は…。
「雪ちゃん!」
「あったりぃ♪」
雪ちゃんも変わってないんだから。
可愛くてモテてるってゆーのは特に変わってないね♪
「さようなら。紀奈紅」
「バ〜イバ〜イ。まった明日ぁ♪」
竜牙は変わったかな…??
だって眼鏡をコンタクトにしたもんね。
「バイバイ紀奈紅」
ドキ…。
「バ…バイバイ!舜斗」
貴方は昔から変わってないよ…
一途なところも
かっこいいところも
私は1−Eから超特急で出る。
「鹿王院さん!!」
「バイバイッ!!」
私のファンクラブもまだある…。
何でかな…??
私は靴箱をあける。
〈バサッ〉
「?」
靴箱から大量の手紙がでてきた。
「何コレ??」
私はそれをカバンにおしこむ。
後でじっくり読もう。
「お疲れ様です。お嬢様」
「じぃや!!」
私はじぃやにカバンを渡すと、車に乗り込んだ。
「重いですね…今日もですか…?」
「分かんない!アレだったら即断るけど」
私の靴箱にはよくラブレターが入ってる。
「だって私は舜斗がスキなんだもんっ!!」
「そうですか」
私は笑う。
じぃやは笑い返す。
〈ブ〜ン〉
1時間後―
「つっいたぁぁぁ♪」
ここは【京蘭総合病院】。
私が通っている高校と一緒の名前だ。
「走ってはいけませんよ。お嬢様」
「分かってる」
私の喘息は高校に入ったときから―酷くなってきた。
走ったらダメになったから。
本当は舜斗と同じ陸上部に入りたかったんだけど。
仕方ないか…。
「それにしても可愛いですね。この携帯ストラップ」
じぃやは月の携帯ストラップを見る。
竜牙に『紀奈紅によく似合ってます』って言われたときからつけてるんだ♪
本当は…幼稚園のときに雪ちゃんからもらったものなんだけど…。
気に入ってるよ。
「…じぃや…」
「なんでございましょうか?」
私の額から汗が流れる。
「今日は…寿命…」
「ダイジョウブですよ」
じぃやは笑いかける。
「…そうだよねっ…うん…ダイジョウブだよっ♪」
「よかったです」
じぃや…。
『ダイジョウブ』って言ってくれて嬉しかったよ。
ダイジョウブだよね…。
私は…舜斗にキモチを伝えるまで死なないもん!
「さ〜〜〜〜!!頑張っていくぞっ」
「モチロンです」
じぃやはまた、笑いかけた。
ダイジョウブな気がしてきたよ
物語が急ピッチで進んでいったのをお許し下さいm(_)m