初の『指名依頼』は故郷の味(3)
準備が整いリザードの所へとやって来た。
現在のソウルはこうなっている。
レベル:3 SP:4
称号:狭間を越えし者 職業:サムライ
腕力:B 脚力:B
俊敏:B 知能:S(C)
魔力:A 体力:S
精神:S(D)
習得技能
格闘術:1→3 異界刀術:2
剣術:1→5
異界の体術:1 創造魔術<new>
習得性質
技能獲得システム 性質獲得システム
戦技
格闘術:砕脚
重脚<new>
剣 術:嵐激<new>
瞬雷<new>
魔術
創造魔術:治癒<new>
纒龍<new>
妖精遊戯<new>
精霊舞踏<new>
料理と鑑定、気配察知を還元して、性質『戦技創造』を取得。格闘術の戦技を1つと、剣術の戦技を2つ作ってから還元。
同じように性質『魔術創造』を取得して、4つの魔術を作って、また還元する。
尚、戦技と魔術を創造に必要なのは多分魔力だ。体から今まで感じた事の無い何かが抜けていったのだ。
そして、使用するときも創造したときと同じ分の魔力が必要だった。治癒を試しに創造してから実際に使って確認した。確認は出来たのだがそこで少し問題が起きた。
創造した戦技は問題なく使えたのだが、魔術の方が使えなかった。
何故だ?と色々と見ていたら技能に『創造魔術』があった。試しに取得したら、問題なく使えたのだが、取得するのに20Pも必要だった。
それから残ったPで、格闘術と剣術のレベルを上げてから準備完了した。
新しく覚えた技能はこんな感じ。
技能『創造魔術』
[オリジナルの魔術を使用できる。]
戦技や魔術には説明が出ない。まぁ、名前から大体想像は出来るだろう。
一応今回は妖精遊戯が主役になる予定だ。他は保険でしかない。
あと、カトロ(米)が入手出来たら全部元に戻すつもりだ。
そして、目の前の稲達とリザードの周辺に『妖精遊戯』を発動させた。
「『妖精遊戯』。」
右の手を地面につけて魔術を使う。本当は詠唱した方が良いのだが、魔術名だけで俺の羞恥心が耐えれなかった。
ここで、説明すると魔術名は俺が決めた。決めなければ『魔術』として登録できないのだ。最初は仕方なく適当に横文字で名前を決めたのだが、つい漢字を使って当て字を横文字で付けた。すると、どうだろうか?威力が半端なく上がった。
試したのは治癒。最初はヒーリングで作った。剣で腕に傷をつけて試したところ、ジワジワと傷が塞がった。そこで、初の魔法の喜びに調子にのってイタイ名前をつけてみた。治癒と書いてヒーリング。まぁ、許容範囲じゃないだろうか?
結果は同じくらいの傷が倍位の早さで塞がった。これは!と思ってハイテンションのまま魔術を作ってしまった。
一通り作って、落ち着いたとき羞恥心が騒ぎひどく落ち込んだ。
まぁ、そんな感じでイタ魔術が出来上がった。威力は上がるのは間違いないようなので直す気はないが・・・
そうして作られた魔術の1つ。『妖精遊戯』。これは単純に霧を出す魔術。色々と効果は付けてあるが、用は相手に周りの状況をわからなくするものだ。
霧で視界を、その霧自体に強力な消臭効果を付けて嗅覚を、そして軽い麻痺の効果を与えて触覚を惑わせる。
これを使ってリザードに気付かれる前に必要数のカトロ(米)を頂戴して逃げる!
これが第一プラン。もし、これでも見付かってしまったら第二プランとして、特攻あるのみ。場合によっては諦めて帰ることにしてる。
辺りに霧が充満して来たのを見計らって静かに進む。当たり前だが、この霧は俺には何も効果を及ばさない。霧事態もそんなに濃くは見えていないので視界もそこまで悪くない。
結果として告げると無事に見付かることもなく、カトロを背中の袋に詰め込んで、今はもう村に到着した。
戦わずに済んでよかったと思う。ハッキリ言って勝てる気がしない。存在感が半端ない。見ているだけで格と言うものの違いがわかったのだ。
さて、過ぎたことはもういいだろう。あとは、精米したら調理をすれば終わりだ。
意気揚々と村の中を進んでいく俺だった。
因みにソウルは既に元に戻している。
リザードからある程度離れてから、木上に登ってリザードが付いてきてないかを確認してから戻した。