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東方神語  作者: 朱莉
神語
20/26

友語り

最近、皇雅くんの主人公具合がおかしい、いろんな意味で

話を書いてて時々「あれ?主人公だれだっけ」とか思うときがありまして


たぶん私がボケてるだけですね


セリフ多めです


では始めます


■  ◆  ■  ◆  ■  ◆



結局天照が目覚めたのはそれからちょうど二日後の出来事だった

彼女が目覚めてから何度か私は天照に食事を作った(私から願ったのもあるが)


それだけで彼女は満足したらしく昔通りになった

忙しいそうなので大丈夫です

そう彼女は言った


その後のことを言うと私はとある鏡を天照から預かった

今回のような事があってもこれがあればすぐに連絡できるように



その鏡の名前は日像鏡ひがたのかがみ

天照は対で日矛鏡ひぼこのかがみ



特に深く考えていなかったが帰ったあとに紫にそのことを説明すると酷く驚かれた

曰くその鏡は神器の元となった物で御神体らしく

妖怪が触るだけで祓われる物だったらしい

神器の名前も私でも知っているような有名なもので八咫鏡という

その時の事を思い出すと酷く身震いがした


まぁ、私に害は無いようだから特に問題はないだろうが



■  ◆  ■  ◆  ■  ◆



先ほど私は特に問題はないと言った

言ったのは言ったんだがそれは身体的なことで現状のことは配慮していない


…彼女が暇なのはわかる

そして私も忙しいといっても彼女を放置してまで忙しいとも言えない状況なのもわかる

それはわかるんだが…



「皇雅様!今は何をしておられるのですか?」

「…今は日課の修練だよ」



流石に一日に数十回も連絡するのは堪える

嫌というわけではないのだ、むしろ私も話せて嬉しいと思う

しかし今は静かな場でやりたいものでもある

以前私が師と仰ぎやっているものではないからと似たようなことを宣った

だがこういうのは話しながらできるほど私は器用ではない

…何が言いたいのかといえばつまりは時と場合を考えて欲しかった



でもそれが毎日続けば自ずと慣れるものである



「皇雅様、今日は何のお花のお世話をするのですか?」

「今日は待宵仙翁まつよいせんのうの植え替えかな」

「よく花の名前がすぐに出ますね」

「最初は知り合いから聞いて覚えていたがここまで来ると慣れだね」

「なるほどぉ!」



あれから私は日像鏡を首から胸に下げるようにして装着していた

鏡面に写る風景は相手にも見えるので常時このようにしていたのだ

これなら天照も飽きないらしい


さて、これが終わったらチルノの様子でも見よう

終わる頃には友人を連れてもう待っているだろう


そう心の中で取り決め、天照と会話しつつ作業に取り掛かった



■  ◆  ■  ◆  ■  ◆



「チルノちゃーん、まだなのー?」

「もうすぐ着くよ」



ガサガサと草木を器用に掻き分けながら友達の後を追いかける

もうすぐと言われてからどれくらい歩いたかわからない

せっかく羽があるんだから飛んでいきたいけど歩いて行くからいいらしい

その方が時間的にも丁度いいと言っていた

なんのことかしらないけどそうらしい


元々チルノちゃんは飛ぶよりも歩くことが好きらしく、歩いているのをよく見る

…元々って言っても友達になったのは最近だけど


どこに向かってるかわからないけど

チルノちゃん曰く、秘密基地らしい

基地というか以前居た住処らしいから厳密には違うらしいけど

歩いて移動しているからもうすぐ夜になりそうだし…ほんとに丁度いいのかな?

知り合いを紹介したい。そう言われて付いて来たけど誰なんだろう



「まだなのー?」

「…大ちゃんは疲れるのはやいなぁ」

「歩き慣れてないから仕方ないよぅ」

「そんなもんかねぇ…っと着いたよ」

「ぇ?」



…花畑だろうか

その場に足を踏み入れた瞬間所々で開花し始めるところだった

時間的に丁度いいってこれのことだったのかな?



「…綺麗」

「歩いて、疲れて、休憩するにはいいところでしょ?」



私が目前に広がる花畑に唖然としているとチルノちゃんは腰掛けるには丁度いい木の幹に座っていた

そして手馴れた動作でいつの間にか持っていた木の実を頬張る



「チルノちゃん、それは…?」

「んぅー?…っほい」

「っと…ん??」



チルノちゃんが頬張っている木の実と同じものを投げ渡してくれた

辺りを見回せば同じこの木の実がちらほら見える

本当に…いつの間にとったんだろう

というか今まで見たことない木の実だ、なんて名前なんだろう?



「ドラゴンフルーツって名前の果物だよ」

「へー」

「立ってないで座ったら?」



そう言うと自分の座っている木の幹を指差す

断る理由もないのでそそくさと隣に座った


あ、この木の実美味しい…

そう思って木の実を頬張っていると横の叢から茶色のコートを纏った大きな人が現れた



「…おや?誰かと思えばチルノじゃないか」

「お邪魔してるよ」

「ははっ邪魔なんて思わないさ、ゆっくりしていくといい。友達かい?」

「そうだよ」



誰だろう?チルノちゃんと親しげに話してるから知り合いなんだろうけど…

というか…大きい人だなぁ



「初めまして、一応ここを住処にしている妖の皇雅というものだ」

「は、初めまして、チルノちゃんの友達の大妖精です」



自己紹介するときに近付いてきて改めて思う

大きな人だなぁ



「景色と木の実くらいしかないところだけどゆっくりしていくといい」

「…皇雅、目隠し取ったの?」

「ちょっとあってね。未練もなかったから取ることにしたんだよ」

「そのほうがあたいもいいと思うよ」

「ありがとう、邪魔しちゃ悪いから私は花の世話をしに行くよ」

「あいよ」



そこまで話して皇雅さんは花畑の方に去っていった

チルノちゃんはその後ろ姿を見送ったあと後ろを振り返る

…何かいるのかな?



「あら?見慣れない妖精がいるから何かと思えば…チルノの友達?」



何故ココにこの方がおられるので…?



「久しぶりじゃない?」

「どちらかといえば久しぶりなのはあたいじゃなくて幽香の方じゃん」

「それもそうね。私は家の方に居たというか…なんというか」

「…ナユタは?」

「もうすぐ紫から解放される頃じゃない?」

「ちょっと早かったか」

「それじゃ私は皇雅のところ行ってくるわ」

「あいよー」



親しげに話してるけどその人フラワーマスターだよね?

え?チルノちゃんの交友関係ってもしかして凄い?

というか紫って名前が出てたけどもしかして…



「見てないで出てきたら?」

「ぇ?」

「あ、大ちゃんじゃないよ。そこにいる妖怪」



そこ といって指差すのは何もない空間

訳も分からず首をかしげると何もなかった場所が割れた

割れた空間からは幾つもの目が現れて人影が立っていた



「!?」

「夜分遅くにご機嫌よう」

「ご機嫌よう」

「ご、ごきげんよう…」

「幽香さんで怯えていた子にわざわざ姿を見せないようにしたというのに野暮なことを」

「だったら立ち止まらないですぐに離れなよ」

「皇雅様の花畑に入ったのですから何かあってからでは―」

「何かと理由をつけて人を監視するのはやめなよ」

「はぁ…人聞きの悪い。それでいて言い返せないのが辛いわ」

「ナユタは?」

「皇雅様にお会いになってからここに来るそうで」

「わかった、ありがとう」

「では、私はこれで」



そう言って現れた時と同じようにして消えた

私には見えてないからわからないけど多分去っていった



「ごめんね」

「あ、いや大丈夫だよチルノちゃん。ちょっと見慣れない人が多くて驚いただけだから」

「紫が言ってたからもうすぐここに来ると思う」

「会わせたいって言ってた人?」

「うん。あたいの妹」

「へー妹かぁ…って妹!?」

「お、おう…いきなり大声上げないでよ」

「ご、ごめん」



詳しいことは何も聞いてないから初めて聞いて驚いた

名前もさっき初めて聞いたし

と、というかいろいろありすぎてあたまが…



「…あれ?言ってなかったっけ?」

「何も言われてないよー…」

「あ、あははは…ご、ごめんね」



チルノちゃんは

何も言ってなくて面子が濃すぎたか

と呟いたあと頬をかいて申し訳なさそうに私に謝った



「説明するのが面倒というか、見たら早いと思って説明しなかったあたいが悪いね…」

「や、そんなことないよ。聞かなかった私も悪いだろうし!」



普段見ないチルノちゃんの顔が見れて嬉しかったし!

だからそんな顔は見たくないと思って声を荒げる

そんな私の様子に困惑しつつもチルノちゃんは笑ってくれた



■  ◆  ■  ◆  ■  ◆



「…完全に出るタイミングを見誤りました」



今出て行ったら完全に空気を読まない子という風に姉さんの友達に勘違いされてしまう

折角姉さんに頼み込んで「僕と友達になれそうな人」を連れてきてもらったのに…



「…何をしているんだ?」



木陰から二人の様子を覗き込んでいたら皇雅さんがそんな僕を見かねて話しかけてきた



「いえ…今出たらあの空気をぶち壊しそうな気がして…」

「気を使うのは悪いことではないが君が行かないと始まらないし終わらないだろう?」

「…ですけど…」

「あの子はそんなこと気にしないと思うよ、私たちが話してそう思った。だからそんなことを気にするような子じゃない」

「うー…でも…」

「誰だって最初は怖いものだ。私が生まれた時は酷かったしね」

「皇雅さんもですか?」

「だが今はこの通りさ。今は渋っていても後で後悔するよりはずっといい」

「…」

「騙されたと思って行ってみるといい」

「…今度」

「ん?」

「今度、皇雅さんの昔のことを聞いてもいいですか?」

「君の勇気がそれで湧くなら喜んで」

「約束ですよ?」



皇雅さんの笑顔に後押しされて僕は木陰から二人の方へ足を踏み出した

ドキドキする胸に片手をあてて深呼吸しながら



■  ◆  ■  ◆  ■  ◆



変なところで切れてるのは仕様

このあとは想像にお任せします(投げやり)


鏡に関しては神奈子さまみたいなのを想像してくれるといいなぁ・・・

神力によって完全防護(皇雅くん含め)です。壊れません。愛の力!


約束の話は本編に出るかわかりません


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