闇語り
なんか構成とか考えていたらだいぶ時間かかってしまった
まぁ他にも要点とかありすぎて…他サイトに気をやったのが全ての過ち
更新できてよかった。
今回も新しい妖怪でますよー 能力違うかもしれないですけどねぇ…
まぁ二次創作特有の独自解釈・独自設定のせいにしておきます
この段階で出してしまうと大妖怪になりそうだけどそんなことはあるのかなー?
では早速、楽しめたら幸いです
■ ◆ ■ ◆ ■ ◆
あれからかれこれ数ヶ月、私は月の畑には帰れていない
勿論私は暇があれば行っているし、あそこは私の住処だ。
それは変わることも変えるつもりはない。(天照に頼まれたらわからないが)
で、そんな私が一切帰らずに何をしているかというと、紫から頼まれた用事を費やしているところなのだ
この数ヶ月でチルノたちが何をしているかもわからない
もともと私などいなくとも支障はないのだろうが気になることに変わりない
そもそも数ヶ月の時間が経っているかもわからない
いったいいつから私はここに居るのか…それさえもわからない
この闇はいったいどこまで続いているのだろうか
■ ◆ ■ ◆ ■ ◆
感覚が蝕まれていく――
最初に奪われたのは能力
さほど支障をきたさなかった
最初に失ったのは感覚
何も見えず、何も聞こえず、何も解らず、何も感じない
最初に忘れたのは記憶
なぜ私はここにいる?
這うように動く
前に進めているのかもわからない
今私が動かしているのは何だ?腕か?足か?それとも動いていないのか?
わからない
そもそも私は何故こうなっているのだ?
そもそも「私」は誰なんだ?
わからない
ここは…
―――ようこそ
■ ◆ ■ ◆ ■ ◆
皇雅の行方がわからなくなって数日
そもそも月の畑から離れることなどなかった妖が数日も住処から離れている…それだけで問題なのである
「で、進展は?」
「特にないよ…幻想郷で黒くなった空間があるからそこを見てこい…って内容だったよね?」
「そのはず…です。紫さんの能力でもいじれない空間があるだけでも驚きですのに…そこに突っ込んだ皇雅さんは別の意味で驚きです」
「うぅ…まさか突っ込んでしまうなんて…」
ナユタの言葉に額に手を当てて目を覆う。あたいもそれは思った
紫もそれを聞いて手を地面につけて落ち込んでいる
なぜあいつは不用意に…いや、思いつきで行動してしまうんだろう
仮にも日本最古の妖怪なのだ。多少は用心という配慮を覚えて欲しい
じゃないと私たちの寿命が縮んでしまう
でも流石の紫も考えが及ばなかったのだろう
まさか本当に言われた通り「黒い空間を見てこい」を実行してこうなっているのだ
ありゃ正真正銘の馬鹿だと思う。よく言えば馬鹿正直なのだ。あれは死んでも治らないだろう
今わかっているのは四つ
「空間に能力は効かない」
「空間は存在しているだけ」
「一応行き来が可能」
「あの空間は闇だと思う」
一つ目は能力…というか一切の効果を得なかったこと
二つ目は黒い空間の大きさが変わらずその場にずっと居続けているということ
三つ目はあたいが上半身だけ突っ込んで戻ってこられたという結果だ
四つ目に関しては説明などいらないはず
「このまま皇雅さんが帰ってこなかったらどうなるんでしょう…?」
「後ろ向きなのはあまり関心できないわね」
「…でも現状私たちにできることもありませんわ」
「この際応援を呼ぶか…鬼とか、あとは神さ…あ」
「あ」
そうだ。完全に忘れていた
あの人(?)に頼めばいいじゃん
一応あの神様太陽神だから闇くらい消せるはず!
と思ったけど次の幽香の一言でそれも無駄に終わる
「…でも皇雅がいないと高天原に行けないんじゃない?」
「あぁ…困ったときの神頼みすらできないとは…」
もう思い出さないで忘れたままでよかったんだよ。皇雅いなかったら存在自体知らなかったしさ…
「とりあえず萃香さん呼びましょうか…僕たちだけじゃあまり進展がなさそうですし」
「あー、うん、そうだね。できることから頑張ろうか」
とりあえずあたいたちが出来ることは少なそうだよ皇雅…
このあと萃香を呼んだことを激しく後悔するのだが、この時のあたいは知らない
■ ◆ ■ ◆ ■ ◆
――ようこそ
なにを言っている…なぜ聞こえる?なぜだ…五感を失われたのではなかったのか?
――私の暗い闇の世界はいかが?
…思い出してきた。私は紫に頼まれてここに入ったんだ…
――闇の中にいるとどうでも良くなっちゃうの。面白いでしょう?
原理がわかると面白いものだ。一切の感覚がないとこうなるのか
――私はもう慣れすぎて私を忘れたわ
私も忘れそうだったよ…助かった、ありがとう
――あなたが忘れたのは私のせいよ?それなのにありがとう?
それでもさ。私は君の世界に入った侵入者だろう?それなのに助けてくれた
――なるほど。あなた面白い人ね
私は人じゃないさ。知り合いに神もいるがそれでもない。
――人でも神でも違うなら妖怪?
そして君も同じ種族だと私は思う
――私もあなたも妖怪?
そうさ。
――ふーん?
誰かと話すのは久しぶりだ。このままでいたいと思える
――いるといいわ。私もずっとここにいるし
でも私には帰る場所がある。ずっとはいられない…そうだ!
――どうしたの?
君にも私の住処を見せたいと思ってね
――あなたの住処?見せる?
私の住処は花畑なんだよ。わかるかい?
――わからないわ。
そうか…いやならば見せないと損だ。あれは私が作った世界だからな
――あなたの世界?
ここは君の世界なんだろう?なら今度は私の世界を見せる番だ…そうだろう?
――やっぱり面白い人ね…いや面白い妖怪。
どうかな?よければ手を貸してくれるかい?
――そうね。私の世界を見せたんですもの、そうさせてもらいましょうか
ありがとう。お嬢さん
■ ◆ ■ ◆ ■ ◆
その手を引いた瞬間私の失ったものが全て戻った
平衡感覚が戻ったので進んできた道を戻る
そして明かりが見えて私たちは外に出た
外で見たのは赤い顔で倒れているチルノに風見とナユタが介抱しているところだった
そのすぐそばに紫と萃香も見える
「ぁ…皇雅さん…?」
「おーぅ、へいきー?」
「私からみたらチルノの方が平気か聞きたいのだが…というか酒臭いな…」
「鬼のせいよ…で、その子は?」
風見に言われて私と手をつないでいる少女に目を向ける
その少女はきょとんとした顔で私に尋ねる
「ここがあなたの世界?」
「ここは私の世界ではないよ。ここもいい世界だけど私の世界はここではない」
「そうなのかー?」
「さて…みんな、少しこの子と二人でいさせてもらうよ?」
「ふーい、ごゆっくりー」
「あ、姉さんまだ立っちゃダメだよ!」
「まらいけるー!」
「あーダメだってば、姉さんもうやめなってばぁ」
■ ◆ ■ ◆ ■ ◆
そこについた時は夕方から夜にかけての時間だった
ちょうどいい時機だったようだ
この時間なら花が咲く頃合だから…
「ここが私の世界…月の畑だ」
「…おぉ」
彼女は私の世界をどう思っているだろう
さっきのみんながいた場所も私の世界といえば世界なのだが
そこは私の居る世界なだけでこことは違う
どのみち私の気持ち次第の答えだろうが…
「どうだい?」
「…これは…忘れたいとは思わないわ…あぁ…思い出してきた」
彼女は笑っていた
何を思い出しているのか、忘れたものが多すぎるであろう彼女は一体何について笑っているのだろうか
「えぇ、そうね…まずは自己紹介しませんか?」
「勿論だとも。私の名前は皇雅、一応日本最古の妖らしい」
「私の名前はルーミア、闇を操る妖怪だったらしいよ」
「らしい?」
「操れるならあの中で記憶なんて無くさないわ。時間が経てば元に戻るでしょうけどね」
「なるほど」
「名前と能力と使い方しか思い出さなかったわ。あとは生活するだけの知識ね」
「…特に住処の予定がないならここにいるといい」
特に理由もなく私はそう言っていた
それに、ここなら危険などないはずだから
「そう?ならそうさせて貰うわ。だったら私のことをさっきの妖怪たちにも紹介するべきかしら?」
「そうだね、そうしようか」
今らな少しくらいチルノの酒気も失せてるだろうと思い来た道を戻ることにした
■ ◆ ■ ◆ ■ ◆
しかし戻ってきた皇雅たちの前には先程より凄まじい酒気を帯びたチルノ達だったのである
ということにならないことを切に祈ります
ルーミアさんです。お淑やかな少女です。所々喋り方に違和感あるでしょうけど
私の場合、暗闇にいると落ち着いて大抵こうなる。多分きっとめいビー
活動報告にて主人公・ナユタ・天照の容姿と軽く設定について書いてます
興味がわいたら見てあげてください。地味に更新できないときもそちらに何かしら書いてるつもりなので
気づけばもう7月…6月中に書き終わりたかった。
誤字多分ない。 といいな
ではこれにて(o・・o)/




