愛故に
掲載日:2012/07/15
“愛してるよ、朔”
君から貰うこの一言のために僕は精一杯君に尽くした。
決して
“重いんだよねそうゆうの”
何て言われる為じゃないし
“別れよ”
何て持っての他だ。
自分の愛している人に愛を囁いて貰うために尽くして何が悪い?ねぇ何が重たい?ねぇ何で別れなきゃいけない?ねぇ何で何で?
「ねぇ答えてよ。夕」
目の前にいる夕は“別れよ”なんで僕に告げたなんて嘘みたいに“好きだ”“愛してる”と譫言のように呟き続けている。
でもこんなのは今僕が欲している言葉とは違う。
だから僕は手に持った鋏で夕の手の甲を軽く切ってやった。
そうすれば夕はぎゃっと悲鳴をあげ僕の事を見つめてくる。
「夕…ちゃんと質問に答えなきゃダメだよ?」
ニコッと笑いかければ夕の顔は一段と歪む。
これでいい。これで良いんだ。こうすれば夕は一生僕のモノだから。
ねぇ夕
「君のコイビトは誰?」




