第22話 リルの初日「ツンデレ生活適応」大混乱
リルが「住む」と宣言した翌朝、辺境の家はいつもより少し早い時間に動き始めた。
リルがツリ目をこすりながらキッチンに立ち、翼をパタパタさせて言った。
「べ、別に父上のために起きたわけじゃないですけど……! 朝ごはんくらい、私が作ってあげてもいいです! 遠縁として……責任取りますから!」
ツンデレ全開で胸を張るが、尻尾がそわそわと揺れて本心がバレバレだ。
キツネビが狐耳をピクピクさせて駆け寄ってきた。
「リルちゃん、朝からがんばるんですか~? 可愛いです~! 私も手伝います~! 一緒に作ったら楽しいですよ~!」
ミズナが水溜まりから尾びれをパタパタさせて顔を出し、鱗をキラキラさせながら言った。
「リルちゃんの料理~! 私の海の味も少し入れましょう~! みんなで食べるともっと美味しいです~!」
花音がポニーテールを揺らして飛び込んできた。
「ユウマ! リルちゃんが料理!? すごい! 私も手伝うよ! リルちゃん、ツンデレ可愛い! 一緒にがんばろう! ユウマも見てて!」
俺はキッチンの端で材料を並べながら、脳内リリと会話をしていた。
「ユウマくん! リルちゃんツンデレ全開や! 初日適応回やで~! 失敗しまくって可愛いパターンや! リルちゃんの翼パタパタと尻尾ピクピクが止まらんわ! あたしもう推し活爆発しそう~♡ ユウマくん、フォローしてあげて!」
リルがツンデレで鍋を火にかけた。
「べ、別に失敗するつもりはないですけど……! この火加減で……」
しかし、火が強すぎて鍋底がすぐに焦げ始めた。
リルが慌てて火を弱めるが、今度は具が焦げ付き、煙がモクモクと上がる。
「こ、これ……父上のために作ったのに……!」
キツネビが狐耳をぺたんと下げてフォロー。
「大丈夫です~! 私も失敗しますよ~! 一緒にやり直しましょう~!」
ミズナが尾びれをパタパタさせて海藻を投入。
「私の海の味でカバーしましょう~! 海藻を入れて……あ、入れすぎちゃった~!」
鍋の中が海藻だらけになり、さらにカオスに。
花音が活発に鍋をかき混ぜながら笑った。
「ユウマ! リルちゃんがんばってる! 私も手伝うよ! 海藻多めでも美味しいかも! みんなで食べよう!」
リルがツリ目を潤ませて落ち込んだ。
「父上に……恥ずかしいところ見せちゃった……私、料理下手で……」
俺はリルの肩に手を置き、優しく言った。
「失敗してもいいよ。一緒にやり直そう。リルが作ってくれた気持ちが嬉しいんだ。」
リルが頰を赤らめ、ツンデレで目を逸らした。
「べ、別に父上の言葉が嬉しいとかじゃないですけど……! ……ありがとう……少しだけ、やり直します……」
みんなで鍋をやり直し、なんとか朝ごはんを完成させた。
リルがスプーンを差し出し、ツンデレで言った。
「父上……少しだけ、食べてください……」
ヴォル爺が低く一口食べ、満足げに唸った。
「……ふむ。
失敗も……味じゃ。
おぬしも、よくやった。」
リルが翼をパタパタさせて喜び、尻尾がブンブン振れた。
「父上……! これからも……父上のそばで……ご飯作ります……!」
キツネビが狐耳をぴょこぴょこ動かして抱きついた。
「リルちゃん、がんばりましたね~! これからも一緒に作りましょう~!」
ミズナが尾びれをパタパタ。
「リルちゃんの料理、美味しかったです~! 私の海の味も入って、みんなの味になりました~!」
花音が俺に抱きついて笑った。
「ユウマ! リルちゃんツンデレ可愛い! これで3人体制の日常、もっと楽しくなるね!」
リリが脳内で締めくくった。
「リルちゃんツンデレ完璧や! 失敗から絆深まるパターン最高やで~!
これで3人体制の日常基盤できたわ! 次は争奪戦回や~! 遠くからもう一つの翼の影が……楽しみやな~♡」
辺境の朝は、リルのツンデレ失敗とみんなの温かい笑顔に包まれていた。
不遇職の翻訳家生活は、ますます賑やかで、温かいものになっていく。




