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不遇職『翻訳家』が、古代龍の愚痴を聞きながら異世界飯で聖獣娘を囲う件  作者: 寝不足魔王


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第11話 キツネビ専用・異世界お好み焼き開発

キツネビが住み始めた翌朝、辺境の家はすでに朝から大賑わいだった。


黄金色の狐耳をピクピクさせ、ふわふわの尻尾をブンブン振りながら、キツネビが庭を元気に駆け回っている。

赤い着物風の可愛い衣装が朝陽にふわりと揺れ、耳の先がキラキラ光る姿は本当に愛らしい。

彼女はヴォル爺の巨大な体に近づいては「龍様おはようございます~! 今日もよろしくお願いします!」と元気よく挨拶を繰り返し、尻尾が嬉しそうに左右に大きく振れている。


俺はキッチンで材料を並べながら、脳内リリと本格的に作戦会議をしていた。


「ユウマくん! キツネビちゃん来たばっかりやのに、もうご飯タイムやで~! ここは絶対お好み焼きで決まりや! 地球の味をしっかり見せつけて、キツネビちゃんを一発でメロメロにしたるわ! この世界の小麦粉とキャベツ、卵で完璧に再現できるはず! 具は豚肉と紅生姜とねぎで! ソースは醤油ベースで甘辛く、マヨネーズと青のりもこの世界の材料で代用! 鉄板は昨日花音ちゃんが持ってきてくれたやつ使って! 生地は小麦粉にだしを入れてふわふわに……焼き方はまず生地を薄く流して具をのせて、ひっくり返すタイミングは両面が綺麗に焼けたら! キツネビちゃんの狐耳がピクピクして尻尾がブンブン振る瞬間、絶対かわいいわ~! あたしもう想像しただけで興奮止まらん!」


リリが興奮でまくしたてる声が頭の中で止まらない。

俺は心の中で苦笑しながら返した。


「リリ、朝から細かすぎる……本当に全部覚えてるのか?」


「もちろんや! あたし暇人女神やから地球のお好み焼きレシピ30パターン暗記済みやで! キツネビちゃんに初めて食べさせるんやから、最高の出来にせな! 龍様にも少し分けてあげて! これでキツネビちゃんが『毎日食べたいです~!』って尻尾振りまくったら、次は人魚姫も来るで~♡ ユウマくん推し活が加速するわ!」


そこへ、いつもの元気いっぱいの足音が響いた。


「ユウマ! おはよ~! キツネビちゃんもう起きてる? 私、今日も手伝いに来たよ! お好み焼き作るって本当!? 私、鉄板持ってきたし、絶対上手くいくから! ねえねえ、キツネビちゃんも一緒に作ろうよ! 私、具を切るの得意だよ!」


花音がポニーテールを元気よく揺らしてキッチンに飛び込んできた。

彼女はすぐにキツネビの手をぎゅっと握り、笑顔全開で話しかける。


「キツネビちゃん、おはよ! 狐耳ふわふわでかわいいね! 尻尾もすごい! 私、花音! ユウマの幼馴染で文官! 一緒に お好み焼き作って龍様に食べさせよう! 絶対喜ぶよ!」


キツネビは狐耳をぴょこぴょこ動かしながら、尻尾を嬉しそうに振って頷いた。


「わあ……花音さん、ありがとうございます! お好み焼きって地球のご飯なんですね! 龍様が喜ぶって聞いたので、私も作りたいです~! 翻訳家さん、教えてください! 私、がんばります!」


キツネビの瞳がキラキラ輝き、狐耳が期待でピクピク動く。

俺たちは三人で鉄板を囲み、お好み焼き作りをスタートさせた。


リリがリアルタイムで細かい指導を飛ばしてくる。


「ユウマくん、生地を鉄板に薄く流して! 具をのせてひっくり返すタイミングは……今! そうそう、綺麗に焼けるで! キツネビちゃんの狐耳が集中してピクピクしてるわ~かわいい! 花音ちゃんも一生懸命ひっくり返してる! ソースは醤油と砂糖を煮詰めて甘辛く……マヨネーズは卵黄で代用! 青のりは乾燥海藻でOKや! 焼き上がったら熱々で提供して! キツネビちゃんの反応、絶対最高やで!」


花音が鉄板を器用にひっくり返しながら大笑いした。


「ユウマ! すごい! ふわふわになってきたよ! キツネビちゃん、ほら見て! これがお好み焼き! 熱いけど絶対美味しいよ! 私、キツネビちゃんに一番最初にあげたい! ねえ、龍様にも持って行こう! 一緒に喜んでもらおうね!」


キツネビは狐耳を立てて真剣に鉄板を見つめ、尻尾が止まらない。


「わあ……いい匂い……! こんなにふわふわでカリッとしてるなんて……私、こんな美味しいご飯初めてです~! 龍様もきっと大喜びしますよね!」


焼き上がったお好み焼きを大きな葉っぱの皿に盛り、まずはキツネビに差し出した。


「はい、どうぞ。熱いから気をつけてね」


キツネビは両手で受け取り、狐耳をピクピクさせながら一口かじった。


「……!? んんんっ……!」


次の瞬間、キツネビの黄金色の尻尾がビュンッと真上に跳ね上がり、狐耳がピーンと立った。

目がまん丸になり、頰がぷくっと膨らむ。


「おいしい……! 外はカリッ、中はふわトロで……このソースの甘辛い味とマヨネーズのまろやかさ……たまらないです~! 龍様~! これ食べてください! めっちゃ美味しいですよ!」


キツネビは尻尾をブンブン振りながら、龍のところへ皿を持って走っていった。

ヴォル爺がゆっくり口を開け、数切れを一気に平らげた。


「……ふむ。

この平たい焼き物……また新しい味じゃ。

カリッとした食感と中のふわトロ……ソースの甘辛さが絶妙じゃのう。

わし、気に入ったぞ。小娘よ、よく作った。」


龍の低い声に満足げな響きが混じる。

キツネビは狐耳をぴょこぴょこ動かして大喜びで飛び跳ねた。


「龍様、喜んでくれました! 翻訳家さん、花音さん、ありがとうございます! 私、毎日食べたいです~! これからもよろしくお願いしますね!」


花音が俺の横で拳を握って興奮した。


「ユウマ! キツネビちゃんの尻尾の動きすごかった! 絶対ハマってるよ! 私ももっと作るから、次は龍様にもいっぱいあげようね! キツネビちゃんも一緒に毎日作ろう!」


リリが脳内で大勝利宣言をした。


「やったぁ! キツネビちゃん完全メロメロや! 狐耳と尻尾の反応最高すぎるわ~!

これで聖獣娘第一号も完全に落ちたで! あたしもう人魚姫の触れ込みも流したくなってきた~♡ ユウマくん、ハーレム加速スタートや!」


キツネビが俺の袖を引っ張り、狐耳をぴょこんと傾げて笑顔いっぱいに言った。


「翻訳家さん……これからも毎日美味しいご飯、作ってくださいね! 龍様と一緒に、ずっとここにいますから~!」


辺境の朝は、お好み焼きのいい匂いと、狐耳少女の明るい笑い声に包まれていた。

不遇職の翻訳家生活は、ますます賑やかで楽しいものになっていく。

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