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今、萌と拓真は2人で食卓を囲み

夜ご飯を食べている。


あれからずっと黙っていた萌だが

「今日は、本当にごめんなさい!」机に頭がつくくらいの勢いで拓真に頭を下げる。

萌「大事な書類なのに…

  言われてたのに…」

拓真「大丈夫だよ。

   予備の書類のコピーがあったから」

萌「でも…」

拓真「ミスするなんて初めてじゃないか?

   ミスは誰だってするもんだけど…

   何かあったのか?」

萌は顔を上げるが何も言わない。

拓真「なぁ、一体何があったんだよ。

   話してくれよ。言ってくれなきゃ

   わかんないだろ?」

拓真は萌が何かを言いたそうなのはわかっていた。

そういうときは、グッと萌が握る手に

力が入るからだ。その癖はまだ抜けていない。


萌「あたしの親のことなんだけど…」

拓真「お前の親?そういや聞いたことなかったな。

   聞かせてくれよ。ゆっくりでいいから」

拓真のその優しく語りかけるような話し方に

萌は父親のことを話しだした


拓真「それで悩んでたのか?

   何か悩んでるのは朝から気付いてたけど…」

萌「え?そうなの?」

拓真「ずっと一緒にいるんだぞ?

   見れば分かる。でもあえて聞かなかった。

   話したくないこともあるだろうと思ってさ」


話してよかった…萌はそう思った。

拓真「俺は大丈夫だよ!怖い思いはさせねーから。

   誓うよ。今はまだお前が未成年だから

   お前の前で酒は飲んでねーけど。

   お前も20歳になってお前の前で酒を飲むときが

   来たとして…酒を飲んだ姿を見たただけで

   過去を思い出してつらくなるときも

   あるかもしれねぇ。」

萌「うん…それが怖いの…」

拓真「乗り越えよう、一緒に。な?

   俺のこと信じてほしい」

萌「信じてるよ…

  ありがとう…」

拓真はいつだって優しい。あたしの欲しい言葉を

くれる。気が付けば萌の目から涙がぽろぽろと

零れ落ちる。


その姿を見た拓真は萌を立ち上がらせ

抱きしめる。

萌「!?」

拓真「大丈夫だ!俺がついてる!

   第1秘書もいる!お前はひとりじゃない」

その言葉で萌の目からはさらに

涙が零れる。

萌「ん…ぐすっ…うん…」

拓真「また明日からも一緒に仕事

   頑張ろうな」

萌「うん」

抱きしめる手を離し、食事を再開する。


食事をしながら2人一緒ならどんな困難も

乗り越えていける。萌は拓真の食事する姿を見ながら

拓真は萌の食事する姿を見ながら

お互いに心の中でそう思っていた。



2人のこれからの未来が最高に良いもので

ありますように・・・・・

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