023
と、、ちょうどそこに拓真が帰ってきた。
拓真「ただいまー」そう言いながら部屋に
入るとひょこっと顔を出したのは
「おかえりーーー!」
拓真「姉貴!?なんで!?」
奈緒「仕事の用事でね1週間ぐらい
日本にいるの」
拓真「連絡ぐらいしろよな」
奈緒「そうゆうの面倒くさくって。
それよりあんた家の鍵また変えた?」
拓真「あぁ、言ってなかったっけ?」
奈緒「聞いてないわよ!」
拓真は机の上に置かれたトマトパスタに
目がいく。
拓真「これ…」
奈緒「あぁ…萌ちゃんと一緒に作ったの!
どう?美味しそうでしょ!」
腰に手を当ててトマトパスタをアピールする
奈緒。
拓真「おぉ!うまそう」
皆でトマトパスタを食べながら
拓真は萌のことを奈緒に紹介する。
拓真「萌は…」
奈緒「さっき聞いた!あんたの秘書
やってくれてんでしょ?
ってゆうか秘書なのに下の名前で
呼んでるわけ?」
拓真「秘書だけじゃねーよ。
秘書兼彼女だから」
奈緒「あー、そうゆうこと!」
まぁ、ただの秘書なんかじゃないとは
思ったけど!
奈緒「彼女が変えてくれたんだ?」
奈緒はフッと笑って拓真に聞く。
拓真「は?なんのことだよ」
奈緒「別にー!」
きっとそうだ…拓真が笑ってるとこ
久しぶりに見たな…
萌ちゃんも良い子そうだし。
きっと彼女のおかげだ。
この2人が話してるとこを見ればわかる。
彼女を絶対離すんじゃないよ…
「あ、そういえば…」と何か思い出したように
「今日ここ泊めてもらうから」と奈緒は言った。
拓真「は?ホテルに泊まれよ」
奈緒「いいじゃない別に!
ここに泊まればホテル代もかかんないし。
久々に会ったんだしさ!
部屋余ってるでしょ?家も広いし」
萌「お姉さん海外に住んでるんですか?」
奈緒「そうなの!」
拓真「姉貴も社長なんだよ」
萌「そうなんだ!姉弟ですごいですね」
びっくりとともに感心する萌に
奈緒「まぁ運命みたいなもの?」
舌をぺろっと出して奈緒は笑った。
運命かぁ…拓真も同じこと言ってたな…
奈緒「親の敷いたレールの上を歩くのって
楽なようできついってゆうか、
きついようで楽ってゆうか。
よく分かんないね、ハハッ!」
萌「………」
運命背負ってるんだ…
奈緒「萌ちゃん?
箸止まってるよ?
冷めないうちに食べよ!」
萌「あ、はい!」




