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016

こいつと出会ったのは冬だったか

あんな寒い季節の中、裸足で倒れててさ

マジでびっくりしたな。あの時たまたま通りかかった

から助けられたけど

通りかからなかったらどうなってたんだ。

いや、他に通りかかった奴がきっと

助けてただろうな…

出会えてよかったって本気でそう思ってるよ。

昔の俺を見てるみたいだったんだよなぁ。

ずいぶんあの時より意見言うように

なったもんな。俺のおかげだな。

そう自惚れてもいいかな…



そうこうしているうちに車はマンション前に着く。

秘書「お疲れ様でした」

萌「送っていただいてありがとう

  ございました」

拓真は車から降りると

拓真「そういや、写真撮り忘れたな。

   ほら卒業式は写真撮るもんだろ?」

萌「別にいいよそんなの」

拓真「ここで撮るぞ」

萌「ここ?マンション前だよ?」

拓真「別にいいじゃねーか。

   卒業したってゆう証拠残しとかないとな」

ほら、早くと言わんばかりに拓真は自分の隣を

指さす。

秘書「私が撮りますよ」

萌「すみません」

萌は拓真の隣に並ぶ

秘書「卒業式は一生に一度の行事ですから」

拓真と同じこと言うんだなぁと萌は思った。


秘書「じゃ、いきますよ。3.....2....1....」カシャッ!


携帯のカメラに写っている2人の顔は

とても良い笑顔をしていた





・・・・・・4月

拓真と萌はリビングで一緒に朝食を食べている。

食卓には卵焼き、味噌汁、焼き鮭が並ぶ。

拓真「ごほっごほッ」

味噌汁を飲んでむせる拓真を見た萌は

「やっぱり、しょっぱかった?」と聞く

拓真「しょっぱすぎんだろ!

   鮭も焦げてるし、卵焼きは味しねーし。

   料理はまだまだ練習しないとな」

萌「そんなに言わなくったっていいじゃん。

  あたしだって頑張って作ってるんだから。

  無理して食べなくていいよ。

  あたしが全部食べるから」

拓真のお皿に乗っていた、卵焼きや鮭を

自分のお皿に移そうと箸を伸ばす

拓真「取るなよ!食べるから!

   別に無理してねーよ。

   お前のために言ってるんだぞ!」

萌「はいはい」

拓真「怒ってんのか?」

萌「別に怒ってないよ」

怒ってんだろその顔は…

こっちを見ようともしないしよ…

拓真「わりぃ。言いすぎた。

   一緒に練習しよう、な?」

萌の顔を覗き込む

萌「うん、あたしも頑張るよ。

  料理上手くなりたいし」




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