表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
87/89

最終章(9) 驚きと嬉しいお話

湊様との婚約が公になる前日、私は美保様に誘われてカフェに来ていました。


「今日は急にどうなさったのです?」

「な、中宮様には事前にお伝えしようと思いまして・・・・」

カフェに来てまで何か私に伝えることがあるのでしょうか?

「わ、私も、こ、婚約が決まりました」

「まぁ!おめでとうございます」

婚約が決まったということは家にとっては安心なお話です。それに、山田家も中宮家と同じ立ち位置ですからなおのこと安心でしょう。


「な、中宮様」

「はい」

「お、お相手とか、気になりませんか?」

「え?」

正直、どこまで踏み込んで聞いていいのかはまだ理解出来ていません。気にならない訳ではないですが、雰囲気的に悪いお話でないことは予想が出来ましたし、聞かないことにしました。


「中宮様には今度、乙女心というものをお教えいたします」

何故かそんな事を言われてしまいました。

乙女心って何でしょう?


「お相手は、大宮様です」

お、おおみや・・・え?

「え?大宮様?」

「わ、私も理解出来てないの!だけど、なんか、気に入られたみたいで、それで・・・」

「お二人に接点ってありましたっけ?」

「きちんとお話したのは中宮様が入院されていた時が始めてでして・・・」

大宮様が美保様のどこを気に入られたのかはわかりませんが、友達が気に入られたというのはとても嬉しいお話でした。

「私は縁談をお断りするつもりはさらさらありませんでしたし、中宮様とも今後の接点が持てるので、お受けすることにしたのです」

接点。

湊様と龍也様。私と美保様。

この組み合わせであれば、会えないなんてことは絶対にありえないと思えます。

「わ、私、一人では大宮家でなんて生きていけません。嫁いでからも、私とお友達でいてくださいますか?」

「もちろんですわ。私こそ、よろしくお願いします」


縁談によっては会えなくなる可能性もあった私達。

縁って、本当にあるのね。

そんなことを思いました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ