その伍!THEグレートヒーロー保川
今回は、後半割りとシリアスです。
でも前半はかっ飛ばすので、気をつけて下さい!
とくに子供の皆様!
それでは、どうぞ〜。
「なぁ〜。何で千って保川とつるんでるんだ?」
すっかりおなじみの『千』。まあ、いいんだけどね。
「え!?ユウ君、何だよいきなり〜?」
「いや、何でお前みたいな意気地無しで馬鹿でエロでカス的な存在であるお前が、かなりエロいけどクラスの人気者である保川君と一緒にいるのかな〜って。」
「お前、ボロクソいいやがって・・・。俺はエロしかあてはまらんないぞ!?」
「いや、冗談だからー。質問に答えてくれよ〜。」
いや、だってマジ顔であそこまで言われると、冗談だと思いたくても思えないから・・・。
「いや、あれは幼稚園の時かな?あんまし詳しく覚えてないけどな。うん。あのエロ爆弾と会ったのは・・・」
そう。幼稚園のころ。
ヤッスーは・・・その頃から人気者で、変人とも言える人であった。
「なあ、おまいら・・・。」
「なになに〜!?保川君〜!」
「セッOスって知ってる〜?」
「何それ〜?」
幼稚園児がセッOスとかっ。早!!ってか言っちゃ駄目だろ!どこで覚えた!?このエロ爆弾!
「いや、昨日父ちゃんが言っててさ〜。」
おい、保川父。早速悪影響だぞ〜。
「何だよそれ〜。保川君なんか変〜!?ねぇ、先生〜!セッOスって何〜?」
・・・駄目だって。先生はよく理解してるんだから。成人だし。
「な、な、何言ってるの〜!?(焦)そんな言葉、無いよ〜?誰が言ってたの〜?」
「保川君がねー。父ちゃんから聞いたって〜。」
先生、焦りすぎ・・・。ってか言葉の存在否定してるし・・・。めっちゃ赤面じゃん。
まあ、そんなこんなで幼稚園から一緒だった訳です。エロ爆弾とは(定着)。
「ねーねー。保川君〜。鬼ごっこしよ〜。」
俺はある日、何故かエロ爆弾を鬼ごっこに誘ってしまった。
「え?あ、青山君だっけ?いーよ〜。やろー。」
って訳で、俺、保川君、幼児A、B、C、etc.など、八人くらいで鬼ごっこをすることになったのです!
「じゃあ、じゃんけんしよ〜。」
「じゃんけんって何〜?」
「えーとね。ちょきとぱーとぐうがあってね、ちょきはぱーに強くて、ぱーはぐうに強くて、ぐうはちょきに強いんだ。それで鬼ごっこの鬼決めるの。」
と、ここで保川君。
「最強のやつって無いの?」
なんてこと言ってるんじゃ、貴様ぁ〜!?
「え、え?さ、さいきょー?」
「ま、いいや。さっさとじゃんけんしちゃおうぜ!」
「う、うん。じゃーんけーん、ぽい!」
保川君、見事に負けました。
「俺が鬼か〜。皆、そっこーで捕まえてやる!」
保川君、捕まえたら鬼変わるんだよ〜。
「わぁ〜!保川君が来たー!」
女子が逃げます。それを執拗に追いかける保川君。リアルにこの頃からスケベだったのかな?
ってか異性追いかけるとか汚ね〜!
「○○○ちゃん、捕まえた〜!」
しっかりと○○○ちゃんに抱きつく保川君。
「あ〜!何やってんの〜?保川君〜。」
駄目だろ、抱きついちゃ。この変態野郎。
「じゃあ○○○ちゃん鬼だね!」
・・・・・・・・・・・・
「とまあ、幼稚園はこんな感じ。」
俺は話し終える。
「あいつ、根っからの変態スケベエロ爆弾野郎なんだな。」
な、なんと・・・ユウ君、なんて酷いクソニックネームなんだ・・・
「おま、なんてニックネームだよ!ひでー・・・。」
「おい、俺がなんだって?」
「ああ!変態スケベエロ爆弾野郎!!」
「・・・・・・っ。」
「お前、涙こらえる顔するなよ。こっちも泣きたくなるだろ。」
慰めたのか?俺は。
「変態スケベエロ爆弾野郎は無いだろ・・・。」
あまりに酷すぎるニックネームにヤッスー、かなりの精神ダメージです。
「くっ、お前らは俺のことそう思ってたのか!?」
「まあね。」
ユウ君、即答じゃねーかよ。
「う、うわああああ!!」
「ご、ごめん、悪かったって。冗談だよっ。」
だから、ユウ君が言うことは冗談に聞こえないっての。
「さあ、続き話すか。」
「え!?本人いるのに?」
「ん?何が?」
「まあ、そのまま小学校入って、奇跡的にずっと同じクラスだったわけよ。俺達は。」
「ああ。そうだったっけ?」
「お前・・・。」
・・・・・・・・・・・・
まあ、中学は割りと楽しかったな。まあ、斉藤君もメンバーに加わりーの。雄平君も出現したーの。色々ありました。
その中でも、保川君改め変態スケベエロ爆弾野郎が一番目立った(?)のが、この事件(?)。保川君が本当にいいやつだな、って思ったことがあった事件(?)でした。
それは、2年の文化祭。
俺達はクラス一丸となって劇の練習をしていた。
「ああ、カルパッチョ。何故貴方は生の肉料理なの?何故イタリアなの!?」
保川君の台詞です。
そして、女装した俺(クラスに強要された+かなり似合ってたから、そしてもちろん反論したが、クラスに負けたという理由で。)の台詞が、
「ではなぜ、モンゴルは神秘的なイメージがあるの?」
でした。なんちゅー劇なんでしょう。題名は「世界各国は何故美しいのか」。
タイトルにまで『何故』がありました・・・。
と、とにかく、カルパッチョ(俺)とモンゴル力士が恋に落ちる、というストーリーです。途中、様々な国から刺客が来て、邪魔するんですが、その邪魔を振りきり、無事にゴールイン(したくなかったけど)するというお話です。
まあ、とりあえずいつものように、練習してました。
まあ、俺の女装が似合う、ということで、他のクラスからも注目を浴びてました。先生にも間違えられました。あー。やだやだ。
そして、一通り練習を終えて、帰る用意をした時。
「着替えるのダルいな〜。」
「じゃあそのまま帰れば?」
「は?この格好で?馬鹿じゃないの?」
ブロンドのカツラにドレスという格好でした。
「いや、ごめん。冗談だから。」
「うん。さっさと着替えて帰るか。」
と、その時!
「制服が無いぞ?」
「制服が内蔵?」
「死ね、保川。永遠に。」
「死んだら永遠に帰ってこねーよ。てかマジで無いのか?」
「ああ。このまま帰るのか!?」
「まあ、誰かが衣装だと思って持って帰っちゃったんじゃね?」
はい、そうです。
誰かが本当に間違えて持って帰っちゃったみたいでした。次の日、本気で謝ってました。もちろん、事故だったんだし、彼に非はなかったんで、しっかり許しましたけど。
事件はその前の日に起こってました。
俺とヤッスーは帰ってました。俺は衣装のまんまで。
そして、帰り道、ヤッスーと別れた直後。
腕を掴まれたかと思うと、口を塞がれました。
いやー。変質者って本当にいるんですね。
そして、犯人は俺の腕を器用に縛りました。
俺が男だと気付かずに。まあ、声もまだ変わってなく、女っぽかったですけど!
「ちょ、お前、何しやがる!?」
「うるせー!だけど気が強いのも嫌いじゃないぜ!」
・・・こいつキモぃ〜。吐きそうでした。
「や、保川!助けてくれ!おーい、誰かモゴモゴ・・・」
口を再度、塞がれました。いやー。怖い恐い。
「黙らねーと殺すぞ、ガキ!」
お前、どっちだよ?殺したいのか?捕まえたいのか?
まあ、どっちも嫌だけどな。
「さあ、大人しく来るんだ。」
人気も無く、ほとんど誰もいない場所でしたから、誰も来るような雰囲気がありません。
てか誘拐されるってマジで怖いな。
恐怖だ、こんな奴に・・・
ガムテープで口を塞がれ、車に乗せられました。なんて入念な犯人・・・
そして、犯人が運転席に乗ろうとしたとき。
「おい、お前こんなとこでなーにやってる!?」
ヤッスーとボンバー斉藤君が来ました。
「誰だ?お前ら?」
犯人がヤッスー達の方を向いた瞬間、サッカー部のボンバー斉藤君がサッカーボールを蹴りました。
バコっ!
顔面に直撃!
「こ、この野郎!」
犯人が彼らに向かって刃物を突きつけました。
そして、ヤッスーに向かって刃物を・・・。
俺は目をつぶりました。
だけど、さすがヤッスー。
ひらりと刃物を交わし、柔道の背負い投げをぶちかまし、刃物を奪いとります。
「宏太郎、携帯で警察呼べ。その間にコイツをしめおとすから!」
と、ヤッスーが言うと、チョークスリーパーを犯人にかけました。
「ぐはっ、ギブギブ!・・・ぐっ・・・」
犯人は動かなくなりました。死んだ訳じゃないけどね。
ヤッスーは、犯人が起きないことを確認すると、車に駆け寄り、ドアを開けました。
「大丈夫か!?努!」
「モゴモゴ・・・。」
ヤッスーは急いで俺を助けてくれました。
「し、死ぬかと思った〜。」
「はー。びっくりした〜。お前、マジで女装は駄目だな。」
「こ、こうなるのか。塾帰りの女子の気持ちがよくわかったよ・・・。」
どうやら、ヤッスーは俺に返さなきゃいけないものがあったらしく、後戻りしていた途中、俺の叫び声を聞き、おかしいと思い、ボンバー斉藤君を呼んだ訳です。
「お前、女装するとかなり可愛い女子になるからな。もしかしたら、って思ったんだよ。」
「ありがとう・・・助かった〜。」
・・・・・・・・・・・・「ってことがあったんだよ。」
「あー。あったあった。コイツ、めっちゃ可愛かったぜ?」
「マジ?千、女装して。」
「いや、無理。」
「おい、じゃあ変態スケベエロ爆弾野郎、文化祭でコイツに女装させようぜ!」
「そうするか!」
「お、お前らー!!殺すぞ〜!」
ちなみに、その当時の文化祭、成功してしまいました・・・。
おかげで、俺はテニス部にいた(現在もテニス部)訳ですが、ずっと皆にいじられてました。
トホホ。
はい、園児は決してセッ○スなんて言いません!
まあ、でも真面目なエピソードは今回で、最初で最後ですね。
次回はまた普通にコメディーに戻すので、楽しみにしてください!