嫌な世界にお別れを
ちょっと直しました。
影山の心の中での一人称を僕→俺に変更。
他にも、いろいろと変えました。
その日僕達は、地球から消えた。それは、あまりにも唐突に起こった出来事だった。
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(ああ、今日からまた学校が始まる)
俺は、そう思いながら学校の校門を潜り抜けた。土日が終わり今日は月曜日。誰でも休み明けの学校は憂鬱だろう。それに、俺は他に学校に行きたくない理由がある。そして、家にもいられない理由がある。
それでも俺は、教室に向かった。そしてドアを開け、教室に入る。
ざっ!と中にいる奴らが俺を睨む。男子の奴らだ。
これが俺が、学校に行きたくない、一番の理由だ。皆が僕を敵だと認識している。まるで俺を呪い殺したいほどに。そして、僕がクラスの奴らに敵だと認識されている理由は........
「あ!影山君おはよう!」
と、声をかけてきた彼女が原因だ。
彼女の名前は西鶴雫。一息で説明すると、文武両道で人付き合いが得意な美少女で、みんなのアイドルのような存在だ。
そんな雫に声をかけられるのは、まさに声をかけられた者にとっての大きな名誉だ。これで今後の学校生活が変わると言っても過言ではない。
声をかけられたのが人気者だったりしたらそいつはもっと人気になるが、声をかけられたのが普通なやつだったら、そいつは学校での底辺になってしまう。なんであんな奴が雫に声かけられてるんだ!という感じになるのだ。
そして俺は、普通なやつに分類される人だった。歌が得意なだけの、なんら普通な人だ。そんな俺が、雫に声をかけられたらもうおしまいだ。友達だと思っていた奴は、裏切った。そして、今の状況に陥った。
正直に言うと、雫とは喋りたくない。嫌いではない。今の状況に俺が陥ったのは、紛れもなく雫が原因だ。しかし、返事をしなければ、今より酷い扱いを受けるのは必然的だ。仕方がない。
「ああ、おはよう西鶴さん」
俺は、出来るだけ笑っているようにした。正直、笑いたくもないのだけれど。いわゆる作り笑いというヤツだ。
「ッ。うん!今日も1日頑張ろうね!」
そう言って雫は俺から離れた。
一瞬顔をしかめたときには、ひやっとした、幸いにも周りの連中は気づいていない。気づいていたら今より差別がエスカレートしただろう。でもなんで顔をしかめたのだろう?
自分の席に行こうとすると、今度は、男子が話しかけてくる。岩本だ。
「影山く~~~ん!おはよう!」
こいつは、俺の元親友だ。いや、少なくとも、俺はこいつを親友だと思っていた。俺を裏切らない奴だと。
「ああ、おはよう。岩本くん」
ドンッ!
答えた瞬間殴られた。ちょうど雫に見えないように。そして、雫に聞かれないように、俺の耳元で囁く。
「おいおい、影山くん?俺のことは、様付けで呼べって言ったはずだよ?なんで君付け?ちょっと話聞いてる?ゴミが」
ドンドン、バシッ!ドン!
何度も殴られる。彼がこうなったのもある意味滴のせいだ。岩本は、雫のことが好きなのだ。だから、俺が彼女に話しかけられたとき、岩本は、俺を裏切った。そして、俺をいじめるようになった。
誰も俺を救おうとしない。全員後ろでクスクス笑っている。
十発目ぐらいだろうか?岩本は、満足したようで、俺から何も言わずに去っていく。俺も、自分の席に向かう。
俺が自分の席に座るのと同時に、先生が入ってきてHRが始まる。俺の顔が腫れているのを見ても、気づかないふりをする。先生なんて、そんなもんだ。
はぁ、こんなことをするくらいなら、カラオケ行きたい。
そんなことを考えていると下の方が明るくなっていることに気付いた。明るさは、だんだん増している。周りの奴らもいろいろと叫んでいるようだ。もう逃げた方がいいか?と考えている間に明るさが更に増して、もうなにも見えない。
そのまま僕達の意識が消えた。そして俺達は、地球からも消えた。
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