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未定調和  作者: Rimelu
3/3

二度目

受験を翌週に控えた雪の降りそうな寒い日に、少しの息抜きにと放課後の部活に顔を出した帰り道。コンビニに寄ってあんまんを買っている時だった。

あ、という声がしてレジの店員に向けていた視線を背後に動かすと、少し悲しそうな顔の男子高校生がいた。

あんまんを食べたかったのかもしれない。レジ横のショーケースにはひとつしか残っていなかったから。

そんな顔をされても、私だってあんまんは食べたい。他の中華まんではなく。

良心が痛むと言うほどではないが、少し気まずいので謝罪を込めて小さく会釈しておいた。

コンビニを出て駅に向かっていると後ろから声をかけられた。

「あの、すみません、僕のこと覚えてますか?」

少し慌てたようなさっきの高校生、顔を見てもわからない。

「どこかで会ったことあります?」

「えっと、去年の夏祭りで」

「夏祭り…神社の?」

「そうです、神社の」

あの日は部活のメンバーと行って、花火を見て…あ、あのカステラの。

「もしかして、屋台を探してた人ですか?」

「そう、その人です」

顔もはっきりと覚えていなかったし、まさか再会するとは思わなかった。




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