ⅩⅧ_自業
『死神を召喚する男など、神になれるわけがない!』
『神殺しの怪魔を連れた異端め!』
『早く出ていけ! この"怪魔憑き"め!!』
『何故能力の代償に怪魔が現れる!!』
『お前も怪魔じゃないのか!?』
『……スロス。もうやめなよ――――君の信念は十分に分かった。でも、その力は、君を苦しめるだけだ』
シニガミと俺の実力は同レベル。
なら、俺より強い人がシニガミを相手にすればいいんじゃないか?
誰かに助けを求めて、守ってもらえばいいんじゃないか?
考えたことはある。
だが、そううまくはいかないように、俺の不運はできているらしい。
……"即死の術"。
大鎌の刃が纏う黒い炎。あれにかすり傷をつけられただけで絶命する。"死神"の名に相応しい、怪魔の術だ。
だから、シニガミには誰も勝てない。
俺より強い人を盾にしても敵わないのだ。
助けを叫ぶことができない。助けを呼ぶことが怖い。
自分の不運に巻き込んでしまうんじゃないかって恐怖と、いつかは見捨てられるんじゃないかって怯える本音。俺に関わって犠牲になった命がたくさんあるから。
俺の、せいだから。
不運は、何処までも俺を追ってくる。
あと2話で、ep2は閉幕となります。




