表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
流浪の遊び人 *王道少年漫画風・お下劣ファンタジー*  作者: 紅山 槙
episode2 狩人たちは遊び人といつしかの旅路を進む(全22話)
25/49

Ⅹ_明朝

被告人は前に!


 アイニーちゃんはとろんと眠りに落ちてしまい、服装を整えてこっそーり、元の眠るべき場所に戻しておいたが。


勘の鋭い奴め。

翌朝、アイニーちゃんの俺に対するもじもじした態度を見て、ラティロが昨晩の出来事を見破った。


「お嬢さん。ここには怪魔より恐ろしい存在がいると言いましたよね?」


「……はい」


「わたしのそばから離れないようにと言いましたよね?」


「……はい」


「おそらく、もう手遅れなわけですよね?」


「……」


 アイニーちゃんは俯いて、無言を貫く。

ラティロが俺に振り向いた。


「おい、そこの色狂い。ちょっと面貸せ。お前の下半身に取り調べをしてやる」


「何の取り調べ!? 『吐け! お前がやったんだろ!』ってやつ!? きゃー触んないでぇー! ヘンタイっ! チカンっ!」


「変態痴漢は誰だ? 明白だろう。その汚い×××絞首刑にしてやるから来いっ!!」


「もう有罪確定!? いやあぁあ――――ん!」


「気持ち悪い悲鳴上げんじゃねェ」


 マイフの呆れたような声を耳に掠め、俺はずるずるとラティロに引っ張られた。


 まあ、一応合意の上だけどさ。町に行ってから訴えられる、なんてリスクはある。

でも、アイニーちゃんは昨日「こんなこと誰にも言えません……!」と恥ずかしそうにしてたから、とりあえずは大丈夫そうだ。


「下衆野郎」


 ラティロはそう言ったが、反論はある。


「いや、もうヤっちゃったもんはしょうがないじゃん♪」


「……」


 ラティロに生×××紐で締められた。


 きっつ!

しかもめちゃくちゃ痛いんですけど!?


 それを町中の衛生害虫を見るような目で見下ろされたけど、男に見られても俺にはご褒美じゃない。むしろ悪いこと思い出しちゃって、微妙に心のダメージが溜まる。


「というか、お前本当に男だよね? よく人にこんな残酷なことできるね? ヤリ××に嫉妬してんの? 俺のムスコさんに恨みがあるの?」


 苦痛に呻きながらそう言った。

 神域に断末魔がこだました。


刑は執行されました。

ラティロは紳士の割に、案外容赦ない人です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー cont_access.php?citi_cont_id=978209740&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ